2011/11/14

花芽分化に一番大切なことは

「デンドロビュームは寒さに当てないと咲かない。」
これが趣味栽培の方を一番迷わす表現ではないかと思います。

また「秋に」などと書いてある場合は、初心者にはハードルが高すぎます。

決して間違いではありませんが一言つけ加えて欲しいのです。
「バルブ(茎)が十分に成熟したデンドロビュームは」と。



このブログでは事あるごとにバルブ(茎)の充実が開花に重要であることを何度も書いています。
いい加減読み飽きた方もいらっしゃるでしょう。

しかし、今だにそこで躓いていらっしゃる方が多いのも事実です。



1990年代後半に開発されたヒメザクラやスプリングドリーム、シーマリーと言ったデンドロビュームは花芽分化に低温処理を必要としない系統として脚光を浴びました。

下の写真は通常管理で見事な花芽をつけたヒメザクラ‘サノック’。
バルブ(茎)は見事に充実していることがわかります。低温には一切当たっていませんが、この花つきです。

通常管理で見事な花芽をつけたサノック


最近の育種の進んだ弊社作出種ではヒメザクラやスプリングドリームのような系統でなくとも、花芽分化に必要な低温の要求性の非常に少ない品種が数多く開発されています。



写真は今日、育苗温室内で撮影したもの。
すべて来年用の苗です。いずれも僅か20センチ程度の高さしかないバルブ(茎)に花芽がしっかりとついています。
バルブ(茎)の太さから四倍体の系統であることがわかります。


低温処理は全くしていません。夏以降も最低温度が16度を下回らないように管理してあります。










どの株もバルブ(茎)がよく充実していることに気が付かれるでしょう。

このような新しい品種でないにせよ、花芽をつけるコツが寒さの時期や程度ではなく、バルブ(茎)の充実にあることがわかるはず。



秋に外に置いておく必要はありません。それは室内でも十分寒さに当てることが出来るからです。

初心者の方は、秋はデンドロビュームを早めに室内に取り込んで、バルブ(茎)の成熟に当ててやるほうがきっと良い花を咲かせてくれます。




ちなみに、ここで紹介した花芽は来年に備えて、全部掻きとってしまいます。
せっかくの花芽ですが、来年用の新芽に養分を集中させるためです。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

初めて投稿いたします。頂きものの鉢植え(7cmΦ、樹高鉢上10cm~15cm)の2鉢のデンドロビュームですが、11月下旬より花芽が目立ってきましたので、11月20日に南向きの部屋の窓際30cm位離れた所に、3段の木製棚を手造りして、取り入れました。 
1鉢は葉っぱが縞模様に黄色くなっていますが病気でしょうか。
それから、昨年花芽を付けた茎が八の中央に固まっていて、新しい茎が外側に広がっていますが見栄えを良くする方法がありますでしょうか。 ネットで説明を聞いても健康な植物の管理方法ばかりで参考にできません、是非教えて頂きたいと思って投稿させていただきました。
可憐な花ほど可愛いものはないので助けてあげたいと思っております。宜しくお願い致します。 東京都小金井市在住 shiojii(72歳)

Yamamoto Dendrobiums さんのコメント...

お問い合わせありがとうございます。
葉の縞模様につきまして、葉の表面に斑点などが確認できますか?
現物を拝見していないので正確な判断は難しいのですが、戸外から室内に取り入れた後に葉が黄変してきたのであれば、環境の変化による落葉であり、特に心配為さることは内容に思います。特にこの時期は品種によっては昨年の古い茎の葉やこの秋に充実した茎の葉が落葉することは珍しくありません。
以下に室内に取り込んだ後の管理を書いています。参考になさって下さい。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2010/11/blog-post_14.html

昨年花芽を付けた茎が鉢の中央に固まっていることについて、
この古い茎には花が咲くことはありませんが、新しい茎に養分を供給する役割を持ち合わせています。2~3年はそのまま残しておいて下さい。新しく伸びた茎が外側に広がり困る場合は支柱で支えてやり茎を真っ直ぐに仕立ててやる必要があります。
以下に支柱立てのリンクを記載します。参考になさって下さい。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2011/06/blog-post_27.html

よろしくお願い致します。

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