2012/06/29

キュートドレス‘セキレイ’

Den.Cute Dress 'Sekirei'

(Den.Fresh Girl x Den.Cassiope)  1995年 J.Yamamoto RHS登録

キュートドレス‘セキレイ’

Den.Cute Dress 'Sekirei'



おなじみキュートドレスの交配種です。
リップ中心部に黒目の入った中型花が群がるように密に咲きます。

キュートドレスの中では比較的花型が大きく、やや遅咲き品種。




Den.Cute Dress 'Sekirei'




キュートドレス‘セキレイ’ に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/404609/
 



2012/06/28

ネジバナ(捩花)

今年も咲いてくれました。

ネジバナ(捩花)/Chinese Spiranthes (学名:Spiranthes sinensis)


Spiranthes sinensis

日本で自生するラン科植物です。
弊社では毎年、6月の終わりには会社の庭の芝生に 必ず生えてくるのがこのネジバナです。


小さくてもその花は、しっかりとランの特徴を備えています。
Spiranthes sinensis

花は非常に小さく、3ミリから5ミリ程度の極小花がらせん状に着花。これが下から順番に開花してきます。

Spiranthes sinensis


Spiranthes sinensis


いつも決まって、芝生の中に生えて来るのですが、これにはどうやら理由があるようです。

ラン科の植物はある特定の菌類との共生によって発芽、生育すると言われています。
ネジバナも同様に、特定の菌類と共生しているようです。
芝生や日当たりの良い草地に多く見られるネジバナはそれら芝生や草地に存在する特定の菌類との共生によって発芽が可能になるのです。

ネジバナを持ち帰り、別の場所に植えつけても繁殖しにくいのはきっとそこに共生菌がいないからなのでしょう。




2012/06/27

徒長に注意

 梅雨の季節は酸素を含んだ新鮮な雨がタップリと鉢の隅々まで行き渡り、根は活き活き、バルブ弾けるほどの生育を見せてくれますが、この時期はどうしても光線不足になりがちです。

梅雨の晴れ間といっても真夏の青空と違い、すっきりと晴れ間が除くわけではありません。




下の写真を見てください。
同じ品種にも関わらず全く様子が異なります。

徒長した株(左)  茎のよく充実した株(右)

右の株は順調な生育を見せています。
一方、左の株は茎が細く、葉が大きく垂れ下がり、節間が間延びしています。
何が原因なのでしょうか。


太さだけでなく、節間の長さの違いに注目

茎がヒョロヒョロで頼りない場合や葉っぱが大きく垂れ下がる場合など、色が青々と濃すぎる場合もこれらはすべて徒長の症状です。


窒素過多、光線不足、風通し等、原因はありますが、どれか1つに原因があると言うよりも、それらのバランスが崩れることで栽培環境が悪化、デンドロビュームの生育に悪い結果をもたらしているといえます。これでは良い花は咲きません。



その内の何かが多すぎてもいけません。足りなくても困るのです。光線、水、肥料、風通し等、栽培環境をバランスよく整えることで健全な生育を目指します。


よく充実して太った茎。良い花が期待できる。


良い花を咲かせるためには秋にしっかりに日に当てろと言われますが、重要なのはそれだけではないのです。
良い株づくりは、今の生育期間中に如何にバルブを伸ばし、太らせるかにかかっています。
バルブのよく太った株を秋にしっかりと充実させ成熟させることで、株元までしっかりと良い花を付けることが可能になるのです。

さらに、充実したバルブに仕立てることは大きな花を咲かせ、より長く楽しむことも出来るのです。

わずかな時間も大切に日光に当てるよう管理したいものです。





2012/06/26

ビストロン-10の取り扱いをはじめました


 山本デンドロビューム園鉢物shopからのお知らせです。



ビストロン-10の取り扱いをはじめました。

ビストロン-10 1L(1リットル)ウイルス消毒液剤 

ビストロン-10 1L(1リットル)ウイルス消毒液剤 



はさみやカッターナイフ、ピンセットなどの消毒はもちろんですが、一度使った鉢底用のネット、プラ鉢、支柱などの消毒に役立ちます。

器具の消毒だけではなく、植物体が触れる可能性のあるものはすぐに使いまわしせず、ビストロンでの消毒がウイルス病を防ぐ意味からも有効でしょう。

ビストロンの成分は第三リン酸ソーダ(第三リン酸ナトリウム)という強アルカリ性の溶液です。ビストロンに触れると、ウイルス粒子は瞬時に分解して不活化し、病原性を失います。ウイルス病の感染、伝播を防ぐために、最も有効で、確実な消毒液剤です。

ビストロンに10分以上浸すことで、ウイルスが不活性化され、器具からのウイルス感染を防ぐ事ができます。


広口のボトルに移して使用すると便利

用法、及びその必要性についてはコチラでも説明しています。
是非参考になさってください。

デンドロビュームの植え替え(準備すること)

ウイルス病

 



2012/06/25

投稿記事の一覧表示が可能になりました


ブログの投稿をラベル(項目)別に一覧で確認出来ます。

サイトマップ(投稿記事一覧)

http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/p/blog-page_23.html





ちょっとスクロールが長いですが、記事がラベル(項目)別に一覧で確認できるため、設置の検索窓では探しにくい記事も確認できて便利です。

是非お役立てください。



2012/06/23

Den. Yukidaruma 'King' ユキダルマ‘キング’

Den. Yukidaruma 'King' AM/AOS , AM/JOS

(Den.Shiranami x Den.Pinocchio) 1972年 J.Yamamoto RHS登録

ユキダルマ‘キング’

 
Den. Yukidaruma 'King'




Den. Yukidaruma 'King'

世界で最も多く、そして長年に渡って栽培されたであろう弊園の作出種ではないでしょうか。

ここ数年、趣味家の方からの、苗の問い合わせがとにかく多いのですが、それもそのはず。
世に出てから、はや40年が経とうとしています。
そのため、鉢物として市場での流通が減り、店頭で見かけることが少なくなったのが原因かも知れません。

リップに濃紫色の目が入る大輪の良型品種。
1977 年にアメリカ蘭協会 (AOS)の品評会にて入賞。




以下は1970年代に撮影されたスライドフィルムよりスキャンしたもの。

Den. Yukidaruma 'King'



Den. Yukidaruma 'King'



Den. Yukidaruma 'King'



ユキダルマ‘キング’に興味のある方はこちらをご覧ください。
 








2012/06/21

商品情報(2012/06/21)

山本デンドロビューム園鉢物shopからのお知らせです。


商品の追加です。
いずれも数に限りがございますので、お早めに。



【研究用保存株】 Den.(Francis x Memorial Day) 'Flare Red' 未登録新品種‘フレアレッド’

Den.(Francis x Memorial Day) 'Flare Red'

 花径、約8cmの大輪花、バックバルブ咲き。
研究用にのみ栽培、今回2鉢のみ販売。近いうちに同一交配の兄弟品種も販売予定。
この株立、ボリュームで信じられないお得な価格設定です。しかも、今回初めて販売する品種です。

Den.(Francis x Memorial Day) 'Flare Red' 





 デンドロビューム苗 Den.Angel Moon 'Love Letter' エンジェルムーン ‘ラブレター



Den.Angel Moon 'Love Letter'

Den.Angel Moon 'Love Letter'  エンジェルムーン ‘ラブレター
問い合わせが多かったため、趣味家向けにも販売を開始しました。
今年のカレンダーの写真が気になった方が多かったようです。






 デンドロビューム苗 Den.Silky Heart 'Empress' シルキーハート‘エンプレス’


Den.Silky Heart 'Empress'


Den.Silky Heart 'Empress' シルキーハート‘エンプレス’


 ギフト向け品種としても活躍する白系極大輪の最高級品種。リップには淡いクリーム黄色の目が入り、上品で美しい。隙間なく密に咲いて大変豪華。




 スパニッシュモス(ウスネオイデス)

スパニッシュモス(ウスネオイデス)
 


人気のスパニッシュモス、少量ですが販売再開しています。
一度に何口もご購入なさる方がいらっしゃいますが、できるだけ多くの方にご購入いただけるよう、 お一人様1口でご注文いただけると助かります。



  以上、よろしくお願いします。
お問い合せは info@dendrobium.net  まで。


 

2012/06/20

キフジン‘パッション’

Den. Kifujin 'Passion' AM/AOS

(Den.Syowa x Den.Montaris)  1995年 J.Yamamoto RHS登録

キフジン(貴婦人)‘パッション’


Den. Kifujin 'Passion' AM/AOS



紅紫色の丸弁極良型の大輪花。

花はフラットに展開し、他に類を見ないほど、大きなリップは豊大で花全体の半分はリップであるといってもよいでしょう。

1990年後半に僅かな数量の苗が東京ドームのラン展で販売されました。
当時はRHS登録前であったため、Den. (Syowa x Montaris)  ‘No 1’ の名前で販売していました。
大変貴重な品種です。


Den. Kifujin 'Passion' AM/AOS




下は初花開花当時の写真(スライドフィルムより)



Den. Kifujin 'Passion' AM/AOS






商品に関するお問い合せはinfo@dendrobium.netまで







2012/06/19

増殖のために

久しぶりにタイへ輸送するフラスコ苗を用意しました。



このフラスコに入った小さな苗を元にして同じ性質を持った均一な苗を大量に増殖します。


この箱いっぱいに詰めこまれたフラスコの荷物とは別に、小さな三角フラスコに沢山のPLBと呼ばれる生長点培養によって得られた組織の塊を沢山持っていきます。




いくら小さなフラスコ苗や植物細胞の塊といっても、一応植物ですから輸出許可を得るために植物防疫所で植物検疫を受けます。




 そして、タイのバイオ農場で増殖され、各国へ輸出されていきます。
 もちろん日本へも帰ってくるのです。




2012/06/16

キバナノセッコク

Dendrobium tosaense 
 
キバナノセッコク



Dendrobium tosaense
研究温室の保存株を紹介します。






やや緑を帯びた黄色の花弁が特徴です。リップに髭のような赤茶の模様が入ります。
花の大きさは2~3センチととても小さく、茎も細い。



日本では九州や四国に自生するとされていますが、乱獲により数が減少し、今では採集、捕獲は禁止されています。

Dendrobium tosaense


セッコクに似ていますが、あくまでも近似種であり、区別されています。


Dendrobium tosaense

なお、RHSによると
Den.tosaense は Den.stricklandianumのシノニム(異名同種)とされています。

参照

http://apps.rhs.org.uk/horticulturaldatabase/orchidregister/orchiddetails.asp?ID=48371





2012/06/15

締切間近、お早めにどうぞ!

現在開催中の懸賞のうち「ラン液肥と活力剤のセットが3名様に当たる」の締め切りが本日23:30までとなっています。
まだの方はお早めにご応募ください。




懸賞応募ページはこちら


ラン液肥と活力剤のセットが3名様に当たる






尚、以下ののプレゼントは2012/06/22 14:00が、ご応募の締め切りですが、忘れぬうちにお早めにどうぞ。



ウイルス消毒液 ビストロン-5 220mlの2本セットが5名様に当たる!

開催期間
2012/06/01 14:32〜2012/06/22 14:00






ご応募は簡単!
以下のページから懸賞ページヘいってご応募可能です。
デンドロは育てたことがないという方もこのプレゼント応募をきっかけに、デンドロビュームにも興味を持ってもらえると大変嬉しいです。是非ご応募ください。

「山本デンドロビューム園鉢物shop」の楽天公式Facebookページではこのように栽培場の様子や、開花中のデンドロビュームの紹介など、楽しい写真や情報が満載です。




山本デンドロビューム園鉢物shop



沢山のご応募お待ちしております!







2012/06/14

梅雨の晴れ間とデンドロビューム

梅雨とは思えない天気でした。




梅雨の晴れ間の強烈な直射光線と高温は強い日差しにまだ慣れていないデンドロビュームにとっては、とても過酷な環境です。
葉焼け、高温障害を起こす心配があります。

意外に知られていないのが、葉を濡らしたままのデンドロビュームが急な直射と高温にさらされると、新芽の先に溜まった水滴が高温で煮えたようになり葉先の柔らかい部分の組織を痛めてしまうこと。



 展開したばかりの葉は溶けたような症状に。ひどい場合は落葉してしまいます。




真夏に植物の温度を下げる効果を期待して、葉水(シリンジ)の行う場合もあるでしょう。
細かい霧なら気化熱の効果も期待できますが、やり過ぎるとこのような危険性もあることを認識しておいたほうが良いでしょう。



以下のページでは梅雨時の栽培管理についてまとめています。
デンドロビュームの栽培にお役立てください。


梅雨時の注意
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2012/06/blog-post_08.html 



2012/06/13

梅雨とデンドロビューム

本格的な梅雨の季節を迎えました。
戸外に出したデンドロビュームは雨に打たれても平気です。
今は生育の最盛期です。



新鮮な空気を好むデンドロビュームのとっては、梅雨の雨に当たることは鉢の中の古い水や肥料分を含み塩類濃度の高くなった植え込み材料を洗い流してくれ、新鮮な空気を含んだ水を取り込む絶好のチャンスなのです。





そして、それは根の生育を促進して非常に良い結果をもたらします。
新しい根がグングン伸びるのを実感できるでしょう。


デンドロビュームの原産地のインドやミャンマー、タイにおいてもその生育期はこの地域に雨季をもたらすモンスーンの時期に重なり、やはり生育の最も旺盛な時期なのです。





しかし、何日も休みなく降り続き、鉢の中が乾く暇もないほどの長雨である場合は、植え替え直後の株や既に根痛みを起こしているような株にとっては、とても負担になります。

 更に、長期間の多湿状態が続くことは斑点病など葉に病気をもたらす心配もあります。

株の状況によっては、軒下に入れるなどの雨避けの対応も忘れずに。



以下のページでは梅雨時の栽培管理についてまとめています。
デンドロビュームの栽培にお役立てください。

梅雨時の注意
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2012/06/blog-post_08.html


2012/06/11

商品情報(2012/06/11)

山本デンドロビューム園鉢物shopからのお知らせです。


商品の追加です。
いずれも数に限りがございますので、お早めに。




【研究用保存株】 Den.Highlight 'Flamingo' ハイライト‘フラミンゴ’

 高さが80センチを超えています。植え替えが必要ですので、大丈夫な方どうぞ。

Den.Highlight 'Flamingo'

かつては切花用に生産されていた大輪デンドロビューム。
厚みのあるクリーム黄の花弁を持ち、弁先にピンクのぼかし模様が入る。
ペタルが大きく 個性的。

バックバルブ咲きの美しいデンドロビュームです。


Den.Highlight 'Flamingo'




 【研究用保存株】 Den.Mont Blanc モンブラン

 こちらも高さ120センチ程、植え替え必至です。
Den.Mont Blanc モンブラン


白色大輪の花でリップには美しい黄目入り。
肉厚の白色大輪花としてその後の白系優良品種の交配親として活躍した銘花でした。
モンブランについての詳しい説明はこちらでどうぞ。モンブラン


Den.Mont Blanc モンブラン


 以上、よろしくお願いします。
お問い合せは info@dendrobium.net  まで。