Sep 16, 2010

黒斑病にご注意を!

岡山市では昨日、日中の最高気温が久しぶりに30度を下回りました。
61日連続真夏日の記録がやっと途絶えて、実に62日ぶりのことだそうです。

ここ数日、不安定な天気が続き昨夜もかなり雨も降りました。昨日は全国各地でも同様の天気だったようですね。

まだ本格的な秋の長雨のシーズンに突入と言うわけではないと思いますが、天気図にはしっかりと秋雨前線が確認できます。

この時期はまだ、デンドロビュームは戸外で管理されている方がほとんどだとお思いますが、朝夕の気温が急に涼しくなって、黒斑病などの斑点性の病害の発生に注意が必要な時期になってきました。


斑点は次第に大きく、範囲は拡がる


急な雨に打たれて、朝方冷え込むような低温多湿の条件が整うといわゆる黒斑病が発生しやすくなります。
健全な葉に、褐色や、茶褐色、黒色の斑点が生じ、次第に拡がって葉全体が黄変し落葉してしまいます。


症状が進むと葉が黄変して、落葉する


予防薬として、トップジンM水和剤やダイファー水和剤、ベンレート水和剤などの散布が有効ですが、雨降りが予想されるときは軒下に入れるなど夜間に葉を濡らさない様な工夫をすることでより確実に病気の発生を抑えてくれます。

山本デンドロビューム園の栽培場でもこの時期、黒斑病等の葉の病気の発生を最小限に抑えるべく定期的に殺菌剤の予防散布を行っています。
殺菌剤として散布されるトップジンM水和剤などは浸透移行性により、治療効果だけでなく予防効果や残効性が期待できますので、梅雨シーズンと秋の長雨のシーズンの前に予防散布を行うだけでも、病害発生の予防効果は充分期待できます。


葉の表面に白く見えるのは農薬散布の痕です


斑点性の病害は一旦発生すると、周囲に拡がりやすいので、たくさんのデンドロビュームを管理されている趣味家の方で、毎年斑点病の発生で困っている方は、発生後の薬剤散布よりは、あらかじめ、殺菌剤の予防散布を行うと効果的でしょう。
当然ながら、通風を良くし環境を整えてやることも重要です。