Sep 30, 2010

Den.Lucky Bird 'Melody'
ラッキーバード‘メロディー’

趣味家向けのデンドロビュームに新たに1品種追加しました。

Den. Lucky Bird 'Melody' 

 (Den. Silky White x Den. Pianist)

ラッキーバード‘メロディー’


ラッキーバード‘メロディー’


弁先に明るく、くっきりとした濃鮮ピンクを彩る爪紅咲きの厚弁、良型の最新品種です。
花弁全体にウェーブが入り豪華でとても美しいデンドロビュームです。
国内のギフト向けの品種では最近はあまり見かけないリップの中の濃紫色の大きな目玉模様は人によって好みが分かれるところですが、色彩の配色が美しく、趣味家の方におすすめの最新品種です。


ラッキーバード‘メロディー’


パステルカラーが主流の日本の市場では大きな目玉模様は敬遠されることが多いのですが、ビロード状のリップの中心部分を濃紫色で深く彩る様子はたいへん美しく、皆様にもぜひ楽しんでいただきたい色彩のデンドロビュームです。







ラッキーバード‘メロディー’に興味のある方はこちらをご覧ください。



お問い合せは info@dendrobium.net まで。


デンドロビュームの専門店

山本デンドロビューム園鉢物shopはこちらから




オリエンタルサンライズ ‘オレンジスマイル’

趣味家向けのデンドロビュームに新たに1品種追加しました。

Den.Oriental Sunrise 'Orange Smile'
(Den.Fancy Fly x Den.Oriental Smile)  2010年RHS登録
オリエンタルサンライズ ‘オレンジスマイル’


オリエンタルサンライズ ‘オレンジスマイル’

未登録品種ですが、非常に美しいオレンジ系デンドロビュームです。
花弁全体は光沢のあるオレンジ一色ですが、弁先をわずかに彩る赤みを帯びたオレンジ色やリップ喉奥の深みのあるオレンジ色などその部位によってさまざまなオレンジ色が楽しめます。



オリエンタルサンライズ ‘オレンジスマイル’


さらに咲き始めの明るいオレンジ色から徐々に濃オレンジへと色彩変化が楽しめます。

交配親であるDen.Fancy Flyはサンタナの改良種でもあり、オリエンタルスマイルとの交配により、花付きの良さと複雑なオレンジ系のの味わいある色彩が特徴の品種になりました。





オリエンタルサンライズ ‘オレンジスマイル’に興味のある方はこちらを御覧ください。
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000590/

Sep 29, 2010

国際フラワーEXPO IFEX

国際フラワーEXPO IFEXの開催が近づいてきました。
2010年10月28日(木)~10月30日(土)10:00~18:00


山本デンドロビューム園も出展するこの国際フラワーEXPO IFEXは鉢花、切花、農業資材、花材、フラワー雑貨など花に関するあらゆる商品が集結する、花業界 アジア最大の国際商談展です。

弊社デンドロビュームに興味をお持ちの方はもちろんですが、新たな商材、お取引を模索されている園芸業界の方、関連業者様は是非お越しください。

本日より国際フラワーEXPOの公式ホームページ上には出展社情報、出展商品情報が掲載されています。

IFEX    http://www.ifex.jp/ichiran/
GARDEX  http://www.gardex.jp/ichiran/
EXTEPO  http://www.extepo.jp/ichiran/


山本デンドロビューム園の出展情報はこちらからご覧いただけます。
https://www.exhibitor.jp/IFEX/ja/?ID=PUI&op=search&mode=s&ev=IFEX&ex=14492


昨年のIFEXでの弊社ブースの模様

山本デンドロビューム園では品種、鉢サイズともにバラエティに富んだデンドロビュームの鉢物とタイの直営バイオ生産施設での生産により、低価格での供給が可能になったデンドロビュームのフラスコ苗などの種苗の提案をさせていただきます。




大好評のバラエティ豊かなデンドロビューム

山本デンドロビューム園のブースにご来場、ご商談をご希望のお客様はあらかじめ山本デンドロビューム園までご連絡ください。IFEXの招待券を送付させていただきます。

当日の出展場所は切花・鉢物・種苗 ゾーンの小間番号16-34になります。



メールでのお問い合わせは info@dendrobium.net までお願いします。

Sep 28, 2010

ゴールデンタワー‘ムーンアイ’

研究用保存株の中からご紹介します。

Den.Golden Tower 'Moon Eye'      ( Den.Liberty Angel x Den.Golden Chappie )
ゴールデンタワー‘ムーンアイ’



ゴールデンタワー‘ムーンアイ’



ゴールデンタワー‘ムーンアイ’

ゴールデンタワー‘ハピネス’の増殖過程で偶然開花した変異個体を選抜し、研究用に保存したものです。
花弁全体の薄いクリーム黄色がかったとても美しい色彩で弁先にはわずかに紅紫色が入る部分はオリジナル個体と変わりませんが、オリジナルの個体に見られるリップの中の濃紫の目がありません。
この変異個体はリップ全体がオレンジ黄色の美しい色彩で、花型もオリジナル個体よりもやや大きく、ペタルとリップにオリジナル個体には見られない豪華なウェーブがあります。
色彩だけではなく花型にも良い変化があり、形質的にも優れた影響が出ているようです。





ゴールデンタワー‘ハピネス’

Den.Golden TowerといえばDen.Yasuko SugiyamaやDen.Fancy Ladyの交配親でもあり、優良花を生みだす交配親としても活躍している品種です。
ゴールデンタワー‘ハピネス’もとても美しいデンドロビュームで長く親しまれていますが、今回ご紹介しました変異個体の‘ムーンアイ’はリップの濃紫の目が無いだけで全く印象の違う花であることに驚かされます。





ゴールデンタワー‘ムーンアイ’に興味のある方はこちらをご覧ください。
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000588/

Sep 27, 2010

ロイヤルピンク‘スプリングワルツ’

研究用保存株の中からご紹介します。

Den.Royal Pink 'Spring Waltz'           (Den.Fancy x Den.Dress Bonanza)
ロイヤルピンク‘スプリングワルツ’


ロイヤルピンク‘スプリングワルツ’




優良個体を多数輩出しているDen.Royal Pinkのなかでも特に極厚弁で花型、色彩も優れている優秀な個体です。


ロイヤルピンク‘スプリングワルツ’

 
クリーム地の花弁の先に濃ピンクの爪斑が入ります。 
リップ中心は濃黄色に赤紫の目入りで非常に美しい配色です。
さらにペタルとリップには豪華なウェーブが入ります。 
花弁がとにかく厚みがあり、しっかりとした立派な花を咲かせます。
 
 
 



今回、研究保存株の一部を特別に販売しています。
興味のある方はこちらをご覧ください。 
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000587/

Sep 26, 2010

シーマリー‘スノーキング’

年末ギフト向けのデンドロビューム鉢物商品を紹介します。


Den. Sea Mary‘Snow King’ (Den.Lovely Virgin x Den.Cassiope)
シーマリー‘スノーキング’   ※シーマリーの交配名についてはこの投稿の最後をお読みください



シーマリー‘スノーキング’ 6.5号

 
年末年始の園芸店の店頭を飾るシーマリー‘スノーキング’は今や、白系デンドロビュームの代表格と言ってよいほどの人気品種です。
清楚で上品な白い花弁で、リップにわずかにクリーム黄色を彩るとても美しいデンドロビュームです。

シーマリー‘スノーキング’ 5.5号

シーマリー‘スノーキング’は山本デンドロビューム園が今まで開発した数多くの白系品種の中で、最も花付きと花保ちのよい品種です。
その営利性と商品価値の高さが認められ、全国のデンドロビューム生産農家の皆様にも数多く栽培されています。

また、消費者の方からもシーマリー‘スノーキング’のあまりの花保ちの良さに驚き、お喜びになってご丁寧にお礼の電話をいただくほどです。
中には3ヶ月以上咲き続けたとのご報告もいただきました。


シーマリー‘スノーキング’ 4.5号

山本デンドロビューム園では今シーズンは12月より出荷可能です。
4.5号サイズから6.5号まで幅広くご用意しております。
ご家庭用からギフトまでさまざまな用途にご利用ください。



シーマリー‘スノーキング’ 




シーマリー‘スノーキング’について詳しい出荷時期、価格、数量等、お問い合わせはこちらまで
info@dendrobium.net




※ 品種名の表記について
 Den. Sea Mary シーマリーの品種名は農水省への品種登録名(植物特許取得のための名称)です。ここでは、国内で一般的に流通しているDen. Sea Mary シーマリーの品種名で統一しています。
RHS への交配名の登録はDen. Sea MaryではなくDen.Sea Marianです。
 Den.Sea Marian = (Den.Lovely Virgin x Den.Cassiope)
このDen.Sea Marianが品種名としては正式なものです。
農水省の品種登録とRHSサンダースリストの品種登録との違いは別の機会にお話したいと思います。

Sep 25, 2010

イノシシ被害

ここ数日で突然に秋がやってきたようです。
23日の岡山市の最低気温は急激に下がり、寒いと感じる程でした。24日も同様に冷え込み、明け方の気温が17度まで 下がりました。
山上げ栽培を行っている鳥取の扇の山や岡山県北の山間部でもデンドロビュームの低温処理に必要な条件を満たす気温である14℃以下の低温は充分に下回っています。


岡山県苫田郡鏡野町上齋原の山上げ場


ここは山本デンドロビューム園の山上げ場の一つ、岡山県苫田郡鏡野町上齋原にある圃場です。
この圃場は鳥取よりは標高が低いために気温が下がる時期が遅く、9月いっぱいは山上げを行います。今日も山上げのためトラックでデンドロビュームの移動が行われています。



すべて12月に開花予定のデンドロビュームです


作業の途中に圃場の周りでいつもと違う光景に気がつきました。
圃場のすぐ脇の草むらのあちこちに大きく掘り返した跡が目に付きます。
どうやらイノシシの仕業のようです。
今年は特にイノシシ被害が深刻で、全国で農作物が荒される被害や人が襲われるなどの被害のニュースをよく目にしますが、この山上げ場の付近も例外ではないようです。
夏の猛暑などのため、山のエサが不足していることがイノシシが里に下りてくる原因とされています。


イノシシの掘り返した跡
もともと、イノシシが出る地域ですから付近の田畑の周りにはイノシシ避けの電気柵が設置されていますが、これ程近く、目に見える範囲で掘り返した跡が見られることは今までありませんでした。


罠の中に白く見えるのが米糠

イノシシの出没場所なのでしょうか、地元の方が設置した大きな罠がありました。
罠の中に米糠が撒いてあったのでなぜかと思ったのですが、実は米糠はイノシシの大好物なのだそうです。


かなり大きな鉄の檻の罠です

おなかを空かしたイノシシが暴れて山上げ栽培中のデンドロビュームに被害がなければ良いのですが。
デンドロビュームが無事に低温処理を終えて山から帰ってこれるのか少し心配になりました。

Sep 24, 2010

ハマキムシ(葉巻虫)

デンドロビュームの葉を食べる害虫にハマキムシがいます。

ハマキムシは、 糸を出して葉と葉を重ねてくっつけたり、巻き込んで筒状にしてその中でデンドロビュームの葉を食べてしまいます。
 葉巻のように葉を巻いてしまうことから葉巻虫と名付けられたようですが、成虫になるとハマキガ科の蛾になります。

葉が内向きに閉じて合わさっています

この写真のようにデンドロビュームの葉が閉じてくっついている場合は中にハマキムシがいる可能性があります。


葉を広げるとハマキムシがいました

かなり大きな食害痕を残しますので、見た目も悪いですし、何よりも葉の機能を損ないます。
ハマキムシがいる場合はかなり目立ちますので殺虫剤を散布するよりも見つけたら葉ごと押しつぶして駆除したほうが効果的です。
この時に閉じた葉を開いて虫を確認しようとすると、後退りして飛び出してしまいハマキムシ見失うことがありますので注意が必要です。



糸で幕を作り、その中で葉を食べています

ハマキムシがデンドロビュームに大量発生することは滅多にありませんが、庭木やガーデンニングをしている環境ではそちらのほうから拡がってくるかもしれませんので注意してください。
万一、大発生して困った場合はオルトラン水和剤やスミチオン乳剤がホームセンターや園芸店等で入手しやすくて効果があるでしょう。

Sep 23, 2010

デンドロビュームの播種

今年の1月から3月にかけて交配させたデンドロビュームの種は順調に生育し、播種の時期が来ました。




膨らんだ(成熟した)子房の中から種を取り出し、寒天培地に播きます。
鞘が弾けて種が飛び出すよりも前に播種します。


寒天培地に播かれたデンドロビュームの種

非常に小さな種は、まるできな粉の様な粒です。フラスコに播かれた種は見た目には少ないように見えますが、一つのフラスコに数百、数千粒はあるのではないでしょうか。


無数の小さな種の塊です

これが一つの鞘から取れるすべての種ではありません。
1つの交配からの種をすべて播けばフラスコの数は10でも20でも足りないでしょう。

交配するデンドロビュームそのものが少なかった50年前、山本二郎がデンドロビュームの育種に着手した頃であればそのくらいは作ったでしょう。
当時は増殖手段として唯一の無菌培養の方法であり、また育種のために様々な交配をしようにも品種のバラエティそのものが非常に少ない時代で、優良交配の種を可能な限り播種をしたようです。

年間に生産可能な数やフラスコを管理する場所には限りがありますから、品種の数が増えてくれば、交配の組み合わせも多岐にわたり、ひとつの交配の組み合わせからの増殖は必然的に制限されてきます。
 加えて、現在では、長年培われ蓄積されてきた育種開発技術を駆使し、遺伝的な根拠に基づいた育種を行っているためそれほどの数を必要としなくなったこともあげられます。

それでも年間約150~200組の交配を行い、1万株以上の実生初花を咲かせるわけですから、その育種には莫大なコストがかかります。しかも選抜して残すのはわずか数十株。
さらに商品として選抜されるのはその中のほんの数株に過ぎません。

こうした育種に対する厳しい基準での取り組みを50年以上も続けてきたからこそ、山本デンドロビューム園のデンドロビュームが現在でも世界最高品質を保ち続けることができるのです。


播種されたフラスコが無数に並ぶ


さて、この播種されたデンドロビュームの種が発芽するには2~3週間、早いものは1週間くらいで発芽するものもあるようです。
子房の成熟の度合いも発芽の期間に影響します。

花が見られるのは早くて4年後の2014年です。ただし本来の株立ち、花付きなど品種の特性を判断するには翌年2015年の開花でなければ難しいでしょう。

育種とは本当に根気の要る仕事なのです。

Sep 22, 2010

ファンシーエンジェル‘リセ’

年末ギフト向けのデンドロビューム鉢物商品を紹介します。

Den. Fancy Angel 'Lycee'  (Den.Upin Red x Den.Cassiope)
ファンシーエンジェル‘リセ’


ファンシーエンジェル‘リセ’4.5号


上品な淡いピンク系の人気品種です。
花付きが極めて良く、花が密に咲き小輪系デンドロビュームながらもボリューム感にあふれる鉢物です。株立ち、花もちも良いため市場でも大変人気があります。


ファンシーエンジェル‘リセ’4.5号

発売当時の2007年12月にはフジテレビの「めざましテレビ」でもファンシーエンジェル‘リセ’が紹介され、あっという間に人気品種となりました。



優しいピンクのファンシーエンジェル‘リセ’


花はやや上を向いて咲くため、上から見下ろしても花を見ることができる、非常に鑑賞価値が高い商品です。

小輪系の花型は気軽にテーブルに飾れる小鉢仕立てに最高に相性が良く、最近人気のインテリアプランツとしてもこのミニサイズのデンドロビュームはとてもオススメです。
低温に強いデンドロビュームは暖房がなくても冬の一般家庭で充分に耐えられます。


ミニ鉢シリーズの一番人気です

昨年開催された国際フラワーEXPO「IFEX2009」においても、ピンクで可愛い‘リセ’は弊社ブースの中でも大人気でした。
単に可愛い、美しいだけではなく、山本デンドロビューム園の選抜による品質の高さも相まって、
消費者であるお客様に安心してご購入いただけるのも人気の要因となっていると思われます。


ファンシーエンジェル‘リセ’2.5号






ファンシーエンジェル‘リセ’について詳しい出荷時期、価格、数量等、お問い合わせはこちらまで
info@dendrobium.net

Sep 21, 2010

イエローソング ‘キャンディ’

年末ギフト向けのデンドロビューム鉢物商品を紹介します。

Den. Yellow Song 'Candy' 

 (Den.Midas Gold x Den.Santana)

イエローソング‘キャンディ’


今や黄色系デンドロビュームの代表的な品種です。
鮮やかな純黄色のデンドロビュームです。
花付きが極めて良く、1節に4~5リン以上着花します。
また株立ちがよく、性質も強健で新バルブ咲きの性質から歳暮時期から販売可能な品種です。


イエローソング‘キャンディ’6.5号鉢



イエローソング‘キャンディ’以前の黄色品種といえば、前年に伸びた茎に咲くいわゆるバックバルブ咲きの黄色品種が主流でした。
商品として出荷するためには他の品種に比べ一年余分に生産しなければならないため、デンドロビューム生産者からは敬遠されていました。
そのために市場に流通する黄色のデンドロビュームの鉢物の割合は非常に少なかったのです。



イエローソング‘キャンディ’


しかし、その問題もイエローソング‘キャンディ’の登場で解消されました。

1996年、山本デンドロビューム園の育種研究温室で1万本以上咲く、実生初花の中から選抜されたこの黄色のデンドロビュームは、在来の黄色系デンドロビュームには無かった多くの営利的に優位な特性を兼ね備えていたのです。
赤、ピンク、白といった通常のデンドロビュームと同様に新バルブ咲きの性質を持ち、しかも早咲き種のため年末のギフトシーズンにも間に合うという画期的な品種で、イエローソング‘キャンディ’はあっという間に黄色系デンドロビュームの代名詞となりました。



イエローソング‘キャンディ’5.5号鉢




花型は決して大きくはありませんが、その花付きと株立ちの良さで非常に賑やかでボリュームのある豪華な鉢物として大変人気があります。




イエローソング‘キャンディ’4.5号鉢


高さ20cm程度のミニ鉢から7.0号サイズの大鉢まで幅広く仕立てることが可能なため、ご自宅用の気軽なテーブルフラワーとして、あるいは高級洋らんギフトの商材としての用途など多様な需要に対応が可能です。


イエローソング‘キャンディ’2.5号鉢

完全に色が出るとここまで鮮やかな黄色になります。

Den. Yellow Song 'Candy' 


Den. Yellow Song 'Candy' 



詳しい出荷時期、価格、数量等、お問い合わせはこちらまで
info@dendrobium.net

Sep 20, 2010

タイ農場から苗が到着しました

昨日、メリクロン苗がタイ農場から日本に到着しました。





ダンボール箱がたった一つですが、この箱の中には1万本以上のデンドロビュームのメリクロン苗が収まっています。







品種ごとにパックされた苗

日本で品種改良し、選抜されたデンドロビュームの新品種はタイのバイオ農場で組織培養によって増産されます。
もとはたった一株のデンドロビュームが何百、何千本の苗となって日本に帰ってきました。



フラスコから出たばかりの若いメリクロン苗

非常に良い状態での到着です。



タイ農場の将来的な取り組みの様子は先日このブログでお知らせしたとおりですが、現在はまだこのプラスチック容器での輸送方法が主流となっています。

さらに以前は重いガラス瓶のフラスコに入った状態での輸送であったため、輸送コストが大きな問題となっていました。

そこで、現在は軽いプラスチック容器に移し替えて 輸送する方法に変更しました。これにより、苗で満たされた プラスチック容器を直接重ねて箱詰めし、輸送できるようになりました。
ガラス瓶では1本あたり25本前後の苗が入っていましたが、プラスチック容器には200~300本もの苗を詰めることができ、軽量化に加えて、ガラス瓶破損防止のクッション材も不要となり、さらに効率的な箱詰めが可能となりました。
苗1本あたりの輸送コストは1/10以下と、大幅に改善することができました。




一つのパックに約200~300本の苗が入っています。




「挿し木箱」に水苔を敷いて並べてしばらく管理できます

このままの 状態で1か月以上置いても大丈夫です乾燥すれば底面の 水苔を水につけて給水してやれば傷みも殆ど発生しません。 


プラグトレーに徐々に植え込んでいきます。

コミュニティーポットへ移植する場合もありますが、しっかりした苗は殆どがプラグトレーに植えることができます。


山本デンドロビューム園の新品種導入にに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
info@dendrobium.net

Sep 19, 2010

アジアンブライド‘サンライズ’

趣味家向けのデンドロビュームに新たに1品種追加しました。

Den.Asian Bride 'Sunrise'  (Den.Santana x Den.Oriental Magic)
アジアンブライド‘サンライズ’   




薄黄色の地色に花弁の先、半分ほどは紅色に近いオレンジで彩られています。
咲き始めはピンク色に近い印象ですが、次第にオレンジが強くなってきます。
リップ中心部分は赤褐色の目が入ります。
花径は約6cm。柔らかい感じの花型ですが、咲き揃うと実に豪華で見応えがあります。

同一交配にDen.Asian Bride ‘Fancy Bell’アジアンブライド‘ファンシーベル’があります。
光沢ある赤オレンジのはっきりとした色目の花が賑やかに咲く‘ファンシーベル’に比べて、アジアンブライド‘サンライズ’は花が大きく、ふわりとやさしく優雅に咲くような全く印象の異なる花です。




アジアンブライド‘サンライズ’に興味のある方はこちらをご覧ください。
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000586/

秋の水やり

9月も後半に入り、朝夕の気温が急に下がり始めました。
一気に秋が来たようです。 9月末の気温は平年よりも低いとの予報も出ています。

趣味でデンドロビュームを楽しまれている皆様は今の時期の水やりには充分注意をされていると思います。
ここでも既に何度か書きましたが、水やりで失敗する人が一番多いのが、秋の水やりです。

デンドロビュームに止め葉が出てバルブが充実し始めると、新芽の成長の著しい夏と違いそれほど水を必要としません。
これからはバルブを充実させるための水分が足りていればそれで充分なのです。

しかし、日中の暑さに惑わされて、ついつい真夏と同じ感覚で水やりを続けていると、いつの間にか水やりが過度になり根を腐らせることになります。
止め葉が出る時期になると根の伸張も鈍ってきますので、思ったほど鉢の中が乾かないのです。

その結果、高芽になったり、来春の開花シーズンまでに新たな根を伸ばすことも出来ないため、開花時に花付きが悪かったり、花が小さかったりと言う影響があります。

今の時期、健全な根がどうなっているかポットを抜いて見てみましょう。

水やり直後の様子


水やり直後は鉢の中や根全体が湿っていますが、すぐに水を吸い上げて乾きます。
健全な良い根であることがわかります。


白く美しいデンドロビュームの根


 2、3日後にはすぐにこのような綺麗な真っ白い根に戻ります。
すべての根が正常に機能していることがわかります。



水やりが多すぎて根を痛めています

このように黒ずんだ根はもう、水を吸い上げることは出来ません。
何日経っても根の表面は乾くことなく根が全く機能していないことがわかります。
このようにひどく根を痛めてしまうと、根は水を吸い上げることが出来ず、葉から蒸散作用で水分だけが出て行くことになます。根からの吸水が全く出来ないためバルブは皺になって、細くなるばかりです。
さらにバルブの皺を見て、水が足りないのだと考えてさらに水をやることで、ますます根を痛めてしまいます。一度根を痛めてしまうと、回復させるのは非常に困難です。


鉢の表面からはなかなか判断がしにくいと思いますので、時には鉢を抜いてみて中の様子を見てみることも必要です。
健全な白い根が見れたなら、安心ですし、今の管理で大丈夫でしょう。
少し黒かったり、カビが生えていたり、前回の水遣りから日にちが経っているにもかかわらず、湿ったままであれば根痛みを疑う必要があります。
水やりの間隔をあけたり、水やりの量を減らすなど乾かし気味の管理に変えてやる必要があります。


「デンドロビュームは根が命」と言ってよい程、根張りが花付きに大きな影響を与えます。
良い花を咲かせようと思えばいかに良い根を張らせるかに尽きるのです。
このままの管理で良いのか迷った方は一度鉢の中の様子をご覧になってください。