May 7, 2012

種子を取り出してみました

先日投稿したデンドロビュームの鞘(子房)は3日ほど経過後、鞘の隙間は更に広がり、中の様子がうかがえるようになりました。



風で揺れるたびに中の種子がこぼれ落ちてくるため、ひとまず観察はここで終了し、取り出して見ることに。
葉の上に落ちた白い粉状のものが、デンドロビュームの種になります。







見やすいように鞘を黒い紙の上に寝かせてみました。
向きを変えるたびに隙間からサラサラと小さな種がこぼれ落ちてきます。



結実した子房の中には一ミリにも満たない小さな種子が数万から数十万ぎっしりと詰まっています。






種子は風で吹かれて簡単に飛ばされる大きさ、形状です。
息をこらして観察しないと鼻息で飛んで無くなりそうな程です。







胚乳を持たない小さな粒は自然界では発芽率が非常に低く、そのため少しでも多くの種子を作ることで生き残りを図ります。


デンドロビュームに限らずラン科植物全般に言えることは、一度に多くの種子を作り、ばら撒くことが可能になったことで、生き残り、進化が進んだとも言えます。

発芽させることは少し難しいのですが、種をつけることはとても簡単なので、ご自宅に開花した花があれば試してみると良いでしょう。