Jul 16, 2012

真夏日

梅雨明け発表はまだのようですが、梅雨空から一転しての真夏日の連続はデンドロビュームには辛い環境です。


デンドロは丈夫だから直射光線もOKと思っていませんか?

もちろん丈夫な植物ですから、春から慣らしてやれば直射光線にも耐えることは出来ます。


原産地では枯れ木に着生するデンドロビュームに日傘を差してくれる人もいなければ、葦簾を立てかけてくれる人もいません。しかしそれは常に風の動く地上高い木の上のこと。

私達の自宅のベランダや庭先での管理は決して良い環境とはいえません。
コンクリートの照り返しの熱も強烈です。
一見、耐えているように見えますが、それは何とか耐えしのいでいるだけで、健やかな生育をしているとは言えないのです。


光線に当ててやることはもちろん必要ですが、極端な高温を光合成反応を阻害し、むしろ生育が鈍る恐れがあります。また高温期の直射光線は葉の表面の組織を破壊し、早い時期の落葉に繋がります。
秋までにデンドロビュームの株を成熟させようと思うのなら、真夏の一番暑い時期に最低限必要な遮光はしてやるべきでしょう。快適な環境を整えてやりましょう。



私たちの温室では連日このような数字が並びます。
冬の保温に適した温室の作りは、夏には構造上、風通しの面で非常に問題があります。
扉一枚、窓一枚が通風を妨げ、熱がこもり温度が上がる原因となります。


遮光ネットを利用することで気温を下げ、葉の表面温度を下げてやります。


 葉が弱ってくると、病気も出やすくなります。
 葉の表面の光沢がいつまでも保持できるよう注意したいものです。




もちろん暗すぎて逆効果にならないよう注意も必要ですし、いつまでも遮光ネットを貼り放しにすることにも気をつけたいですね。