Mar 9, 2012

長雨による影響

春はちょっと足踏み状態で、寒い冬に逆戻りしたようです。
しかも先週から雨続きで太陽をほとんど見ることがありません。
湿度は高く、換気も思うようにできないため、栽培温室の環境も決して良い状態とは言えません。

3月5日の投稿で低温多湿の条件下で、花やつぼみにシミが出ることを書きました。
これは灰色かび病という糸状菌による病気です。
灰色かび病は蕾や開花直後の花に発生することで、商品に大きな被害をもたらすことが多いのですが、ここ数日の悪天候により、栽培場では古くなった花に灰色かび病の発生が見られ、それがさらに葉や新芽に付着して、腐敗や軟化の被害が出てることが確認出来ます。







 花がらを取り除くと、水浸状の病斑が現れます







 病斑の表面には、カビの胞子が確認出来ます。





ひどい場合は葉全体に広がり、まるまる1枚ダメにすることもあります。





これは一般家庭でも同様のことが起こります。枯れた花びらを放置したままにすると、カビが生え、腐敗し、時には健全な葉や新芽に絡みつき、感染を拡大することにもなります。



このように、水やり等で葉に長時間水滴がついた状態も良くありません。
葉を濡らしたままで、放置すれば発生率が高くなります。



生産現場では大量に発生した場合はダイファーまたはダイセン水和剤の散布も行いますが、一般家庭では予防のために、まずは換気、通風を心がけ、発病した花がらは早めに取除き、栽培環境を整えることをオススメします。
そうすることで、病気の発生を抑えることができます。