Jan 12, 2011

栽培温室は育苗で大忙し

これが何だかわかりますか?

デンドロビュームの繁殖方法の一つ、挿し芽をしているところです。
バルブ(茎)を節ごとに刻んで培地に挿すことで、発芽を促し、新たな苗を取るための作業です。
デンドロビュームの開花で忙しい時期ではありますが、同時進行で苗の生産にとっても重要な時期になります。



挿し芽は古くから行われているもので、デンドロビュームのメリクロン(生長点培養法)が山本二郎によって確立されるまではデンドロビューム生産者にとって苗を増やすための栄養繁殖方法としては唯一の実用的な方法でした。
メリクロン増殖のように大量生産には向きませんが、生育が早く、商品になるまでの期間が短くて済むため、今でも国内のデンドロビューム生産農家は挿し芽繁殖での増殖が中心です。




山本デンドロビューム園でも最新品種の初期の繁殖や重要な保存株や趣味家向けの品種は大量増殖ではなく、すべて花を確認した確実な親株からの挿し芽による増殖を行っています。
手間暇、コストがかかっていることをご理解下さい。



全部、挿し芽です


ここに写っているのはすべて挿し芽の並んだ棚です。



 一ヶ月くらいで芽が出てきます。


中にはこの状態で花になるものも。
花付きが良い品種にはよく見られます。


挿し芽をして半年ほどたったもの

約半年ほどで植え込みできるサイズになります。
 2.5号のポットに植えてやると、早いものは植え込み後1年半で開花して出荷されていく品種もあります。