Jan 24, 2011

播種から4ヶ月後の様子

デンドロビュームの播種から約4ヶ月経ちました。

12月23日の投稿では播種から3ヶ月経ったフラスコの様子を紹介しました。

これがその時の画像です。
新しい培地へ移植されたあと、さらに生育して、根、茎、葉がはっきりと区別できるようになってきた様子を紹介しました。


播種後3ヶ月たった様子


上の画像撮影時からさらに一ヶ月たった様子をご覧ください。
播種後からは約4ヶ月経過しています。


播種後4ヶ月たった様子


葉の数が増え、根も伸びて苗は一回り大きくなったようです。
まだまだ余裕があると思われたフラスコの中は、すし詰め状態になりました。


根も良く伸びています

 寒天培地に伸びた根をじっくり観察すると、根の周りにびっしりと毛根が確認出来ます。
湿度の高いフラスコの中で水分を多く含んだ培地に常に接触しているデンドロビュームの根には表皮から根毛が形成されます。



根の表面全体に根毛が見られる


この根毛は乾燥してくると枯死してすぐになくなるため、大きくなって水苔や、ヤシガラに植えられたデンドロビュームの根の表面では、白く見えるスポンジ状のべラーメン層で覆われて、普段は目にすることがありません。
しかし、根の先端の緑がかった半透明の根冠部分では細胞分裂が盛んで、根が伸び続けており、水分を多く含んだ鉢の中で根毛を確認することができます。



話はフラスコ苗に戻ります。
このままでは密集し過ぎで、培地の養分もなくなってきますので、再び一定の間隔を保って移植してやります。


新しい培地へ移植しました


随分とすっきりしました。

あとはフラスコから出せるサイズになるのを待つだけです。



小さいがしっかりした良い苗です

発芽以降、移植作業の連続で、大変な手間ですが、この作業を繰り返して しっかりした良い苗を作る必要があります。

今後も定期的に生育の様子を観察していきます。




趣味栽培の方にとってはデンドロビュームに限らず洋ランの発芽の様子や種子からの生育の様子を見る機会は殆ど無いと思います。
このブログではそのような育種の現場もみなさまに色々とご紹介していきたいと思います。