Jan 19, 2012

苗の管理も忙しくなりました

つい先日、デンドロビュームの年末出荷が終わったばかりですが、栽培温室では早くも今年の年末に花を咲かせるための準備が始まっています。


きれいな花の様子や花の出荷作業につい注目してしまいますが、これからは苗にとっても大切な時期。
既に、次のシーズンに向けて苗が勢い良く生育中であり、肥培管理にも大忙しなのです。




下の写真が何かお分かりですか?



黄色いバケツに入った緑の粒つぶは芽掻きをされたデンドロビュームの花芽です。





品種改良により花つきの良くなった品種の中には、苗サイズであっても、低温処理をしなくとも花芽が上がってくるものが数多くあります。
せっかくついた花芽を取ってしまうなんて、もったいないとお思いでしょう。

これがすべて開花したとすれば温室一面がお花畑でさぞや美しいと思います。

しかし、そのままにして咲かせてしまうと、開花のために養分を取られてしまい、新芽の成長を妨げることになります。

このため、来年用の苗に付いた花芽を早急に取り除く必要があるのです。


 すべて手作業、一株ずつ丁寧に花芽が取られます。








一株一株からすべての花芽を取り除く作業は大変根気の要る作業になりますが、次も素敵な花をたくさん咲かせるために欠かせない作業です。



たくさん並んだ小さな苗からは若い新芽が勢い良く伸びています。





この小さな苗があと10ヶ月も経てば、沢山の蕾をつけたデンドロビュームの大鉢になるとは想像できませんね。


ご自宅で栽培されているデンドロビュームとは温度管理も違うため、そのまま単純な比較はできませんが、デンドロビュームが開花するまでの生育の過程を理解するうえでは役に立つと思います。

今後も栽培温室の様子をご紹介します。