Jan 14, 2012

デンドロビュームの根

なんてながーい根なんでしょう。
ポットから溢れたデンドロビュームの根は棚の上から下に向かって伸びています。


 横から見るとこのとおり、今にも地面につきそうです。


デンドロビュームの性質をご存じない方はきっと驚かれることでしょう。
そして、早く植え替えをしなければとお思いになるのではないでしょうか。



初めてデンドロ栽培をする方が失敗する大きな原因は草花と同じ感覚で植え替えや水やり、肥料やりを行なってしまうことです。
その結果根は傷み、良い生育が望めないことになります。

私たちの温室でさえ、これだけ根が溢れていても、植え替えは春まで行いません。



鉢から溢れた根の先は健全そのもの。艶々しています






小さなポットに収まった僅かな根よりも、外に溢れた真っ白な活き活きとした根こそがデンドロビューム本来の根の姿です。
原産地においてはこの長い根で枯れ木や大木に着生するのです。

鉢に植えるのは人間の都合でしか無く、鉢植えで失敗しないためになるべく小さな鉢に植え付けるのです。






デンドロビュームのみならずラン栽培において最も大切なのはそれぞれのランの種類本来の性質を理解し、その栽培方法の基本には忠実であることだと思います。
例えコンポストや肥料が改良されたとしても、ランの性質は変わりません。

温室がない場合は当然ですが、真冬に植え替えなどはできませんね。
デンドロビュームは休眠期ですから春まで待ってやりましょう。

以下はこれまでこのブログで取り上げたデンドロビュームの根に関する投稿です。
春、初夏、秋の根の状態について書いてあります。
時間があったら読んでみてください。

植え替えは春まで待ちます

デンドロビュームの根の伸長

秋の水やり