Aug 22, 2010

苗の生育状況

先日、鉢物作業についてお伝えしましたが、この時期、栽培温室での作業はそれだけではありません。
毎年、皆様のもとに美しいデンドロビュームの鉢物をお届けするためには、今シーズンのためだけでなく来シーズン、さらには来々シーズンのための苗の生産も同時に必要になってきます。

苗から鉢物商品として開花に至るまでには2年から3年の栽培管理が必要で、小苗の植え込み、小苗から中苗、開花サイズ苗への鉢増し作業や、支柱立てなどが適期に行われる必要があります。
当然ながら来年や再来年販売される予定の新品種もこの中に含まれます。


2.5号ポットに植えられたラブメモリー‘フィズ’の苗

来年の春に寄せ植えに使用される苗が2.0号ポットから2.5号ポットに鉢上げされていきます。



ハワイ農場から届いたばかりのスイートピンキー‘モモコ’のプラグ苗

さらにハワイ農場からはよく育った元気のいいプラグ苗が航空便で届きます。
写真のように根がむき出しの状態で届きますので、苗が傷まないよう、直ちにポットに植えてやります。


植えられた苗の多くは来年用のギフト鉢物に

順調に生育すれば、来年の春にはデンドロビュームの鉢物になります。
6.5号以上の大きな鉢への仕立てであればさらにもう一年作ります。




育苗箱から溢れるほど生育したカントリーガール‘ワラベウタ’のさし芽苗

育苗箱にびっしりと育ったさし芽苗も2年後、3年後にギフト用特選デンドロビュームの鉢物になるべく、次々と植え込みされていきます。

育苗箱から個別に植え込みされた小苗

温室内の棚は常に苗で溢れています。生育に合わせて適切な管理がなされ、無駄に空いた棚も見当たりません。
開花サイズの苗が寄せ植えで片付き、空いていた棚も鉢上げや植え込みされた来年用の苗ですぐに埋め尽くされてしまいます。

このように、栽培温室では息つく暇もなくデンドロビュームの苗が生産され、日々生育しています。