2011/07/08

グラマトフィラム Grammatophyllum

Grammatophyllum scriptum 'Hihimanu'    
グラマトフィラム スクリプタム‘ヒヒマヌ’

1花茎に100輪ほどの花をつけ、2ヶ月以上咲き続けます。ボリュームがあり、夏を代表するランです。原産地は東南アジアの熱帯地域。

Grammatophyllum scriptum 'Hihimanu'    



Grammatophyllum scriptum 'Hihimanu'    



夏のランといえばグラマトフィラムがその代表格ではないでしょうか。
グラマトフィラムは暑さに強く、この暑い時期に出荷量が多いためお中元なんかにもよく利用されています。爽やかなグリーンがとっても涼やかでいいですね。




今日は政津農場の近くでシンビジュームを主に生産されている梶坂洋ラン園様の農場におじゃまして、ちょうど今が出荷最盛期のグラマトフィラムを拝見してきました。



出荷準備の真っ最中で、沢山の蕾をつけたグラマトフィラムの大鉢で作業場が溢れるほど。










ステム(花茎)が長いのでそれを上手く利用してハート型にアレンジされたりおしゃれですよ。
出荷の直前にハートの形に仕立てています。
とても気を使う作業ですね。








 ケースに入ったものは全国の市場に出荷されるそうです。
これから1か月間、開花が続き、グラマトフィラムは毎日出荷されていきます。
梅雨が明けた岡山はこれから夏本番で暑くて大変な作業です。










ハート仕立てグラマトフィラム6号サイズ




山本デンドロビューム園鉢物shopでは梶坂洋ラン園様のグラマトフィラムを販売中です。
グラマトフィラムに興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/c/0000000173/



2011/07/07

栽培温室の様子20110707

7月の栽培温室の様子です。




いつも月の初めに育苗温室である政津農場の様子を紹介しています。
先月の様子はコチラ
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2011/06/20110607.html



いつもなら先月と同じくスイートピンキー‘モモコ’の苗の状態を見ていただくところですが、今年の年末のギフト用への寄せ植えの仕立てが本格的に始まり、既にスイートピンキー‘モモコ’も同様にすべての苗が大きな陶器の鉢へと植えられています。

温室の棟も移動したスイートピンキー‘モモコ’現在の様子です。








大きく伸びた株はビニールポットではなく大きな陶器の鉢に数株まとまって植わっています。





これは8号ザイズ、一つの鉢の中に7から8本が寄植えされた状態です。
こんなに立派に生長しました。一年前にはリンクにあるような小さな苗でした。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2011/05/blog-post_28.html (5/28の投稿)

高さは鉢底から80cmは超えるでしょうか。




こちらは6.5号、4株寄せ植えで、高さは70cm程です。仕立てる鉢サイズも様々です。




こうして夏の間、新しい鉢の中でよく根を張らせ、茎の充実、完成を待ってから低温処理のために山上げされるわけです。このあたりのデンドロビュームの開花に関する詳しいことはまた説明させていただきます。









まもなく温室全体が大きな鉢で埋め尽くされていきます。1ヶ月後には丸々と茎の先までよく充実した鉢の様子や、温室全体が大きな鉢で埋め尽くされた様子をご紹介できると思います。













2011/07/06

便利なニュースプレックス (サカタのタネ)

今日のDendrobium Blogは栽培に便利な器具についてです。

たまたま今回買い換えた商品は、デンドロビューム栽培に限らず、園芸全般で大活躍してくれそうな器具であるため、紹介させてもらいます。


サカタのタネのニュースプレックスという製品です。知ってる方も多いと思います。
液肥散布に便利なホースに直接取り付けるタイプの希釈装置です。
鉢数が増えてジョウロで希釈しての肥料やりがちょっと大変だなと感じている人にはぴったりではないでしょうか。

20年以上変わらぬデザイン、多分ですが、、

弊社もこの商品で5台目の買い替えです。
久しぶりに購入したその商品の外箱は昔のままのデザインでしたが、開けて驚きました。
しばらく購入しない間に随分とデザインに変更があったようです。
前の型ではレバー付きの白い本体でストッパー付きだったのですが、今回、さらに昔のシンプルなタイプに戻っていました。本体の色は濃いグリーンでこれは大きな変更です。

シンプルな中身 



組み立てた様子



容器に肥料を入れて完了

使い方ですが、半透明の容器に希釈したい肥料を入れて、グリップを握り、上部の空気口を指で押さえるだけで、自然と容器の中の液肥を吸い上げ、100倍に希釈散布してくれるのです。

右上に見えているのが空気口


 希釈倍率が100倍なので、もしも1000倍液を散布したいときは容器の中身をあらかじめ10倍に薄めれば良いというわけです。




肥料が出ている状態


しかも空気口から指を離すと水だけが出る仕組みなので、スプレックスを外さなくとも水と肥料の使い分けもできて便利です。

指を離すと水だけが放水される





飛距離も十分あります


弊社の実際の栽培場の規模では一回の充填での散布面積が限られ、通常栽培には使用していませんが、新しい肥料の試験や限られた範囲での施肥時に大活躍です。
皆様の自宅栽培の規模では十分すぎる機能だと思います。

実に簡単で単純な器具ですが、これは本当に便利。
今のところこれに変わるような器具が販売されていません。
気になった方はサカタのタネさんに問い合わせされてはいかがでしょうか。

2011/07/05

萎れたバルブ

「今年の冬に凍らせてしまい、バルブが萎れています。根本はまだ生きているようですが復活の見込みはあるでしょうか。」


こんな問合せをメールでいただきました。


いただいたメールからは葉の有無や根の状態が不明なのですが、バルブ(茎)に緑色が残っているようであれば、組織は生きていると考えられます。
強烈な直射光線は植物体が傷みますので避けますが、明るい場所へ置いておけば節々から高芽が出る可能性があります。それが大きくなるまで待ってから新たに植えてやるとよいでしょう。
 
このような状況の場合は慌てずに、しばらく様子をみることをお薦めします。
 
デンドロビュームはとても丈夫な植物ですから、すぐに諦めてしまう事はありません。
下の写真は根を痛めて株が弱っている所です。バルブが萎びているのは根傷みにより、葉からの蒸散作用に根の水の吸い上げが間に合っていないからです。
 
 
 
鉢の中が良い状態でないのは見てお分かりいただけると思います。
 
 

バルブ(茎)の上部からは高芽が出ています。根が傷み株元も弱っていて本来の位置からの芽吹きが無理と判断すれば、デンドロビューム自身が高芽を出し、子孫を残そうとします。
 
 
問合せいただいた方のデンドロビュームも、もしかしたらこんな状態なのでしょうか。

 


 そもそも、デンドロビュームの増殖法の一つに挿し芽繁殖がありますが、これはデンドロビュームの性質をうまく利用したものです。


節ごとに茎を切り刻んでコンポストに挿しておくだけで、勝手に増えてしまうのです。
根を痛めると高芽が出る理由と基本は同じですね。



 

 
 





以前のブログでデンドロビュームが如何に丈夫な植物であるかも、説明していますので併せて読んでいただけると幸いです。

  デンドロビュームは丈夫な植物

 

 

 栽培に関するお問合せは info@dendrobium.net  までお気軽に!

2011/07/04

オリエンタルウインド ‘レッドムーン’

Den. Oriental Wind 'Red Moon' BM/JOGA


(Den. Oriental Smile x Den. Baron) 2009年 J.Yamamoto RHS登録

オリエンタルウインド ‘レッドムーン’ BM/JOGA


Den. Oriental Wind 'Red Moon' BM/JOGA




濃い朱赤の花弁がたいへん美しい極大輪花。
リップの目の濃紫の周囲には濃黄を彩りさらに美しい。BM/JOGAの入賞花。



   
Den. Oriental Wind 'Red Moon' BM/JOGA




少し遅咲きの系統になりますので、止め葉が出て、バルブの先が丸くなっていても、敢えて秋口は早めに室内に入れてさらに完熟させてやったほうが春先の開花で花つきが良くなります。




Den. Oriental Wind 'Red Moon' BM/JOGA










オリエンタルウインド ‘レッドムーン’ BM/JOGA に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000484/


2011/07/02

トゥーマイキッズ ‘エクセレンス’

Den.To My Kids 'Excellence' AM/AOS


(Den.Hagoromo x Den.White Christmas) 1993年 Hirofumi Yamamoto RHS登録

トゥーマイキッズ ‘エクセレンス’ AM/AOS


Den.To My Kids 'Excellence' AM/AOS



弁先にわずかにピンク色を彩る厚弁良型の極大輪整型花です。
花梗が太くがっちりとした花つきで花保ちも最高です。
アメリカ蘭協会にてAM/AOS受賞。


Den.To My Kids 'Excellence' AM/AOS



清楚で可憐なハゴロモ‘スプリングフジ’と花保ちのよいホワイトクリスマス‘マイコ’の良いとこをすべて引き継いだと言ってもよいでしょう。

同じ交配の兄弟品種Den.To My Kids 'Snow White' も同時にAM/AOSをいただきました。




Den.To My Kids 'Excellence' AM/AOS




Den.To My Kids 'Excellence' AM/AOS





トゥーマイキッズ ‘エクセレンス’ AM/AOSに興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/404292/

2011/07/01

デンドロビュームの7月の管理

7月になりました。梅雨が明けると真夏の強烈な光線にデンドロビュームの葉や茎が美しく輝き、洋ラン愛好家ならではの醍醐味が味わえる楽しい季節となりました。


つやつやと輝くデンドロビュームの葉



新芽の生育も最盛期に入り、早いものでは止め葉が確認できるものも出てきます。バルブは下の方から徐々に充実していき一人前のバルブへと変化していきます。
冬期に無加温で栽培をした株も、新芽や根にさらに勢いが増し、気持ち良く伸び続けます。


デンドロビュームの7月の管理を簡単にまとめてみました。





置き場所について


デンドロビュームは、熱帯地域が原産のため、高温を好む植物と思われがちですが、自生地はタイの北部から、ミャンマーやインドのヒマラヤに連なる海抜1000メートル以上の高冷地です。
その環境は朝夕はさわやかで気持ちが良く、昼間も光線は強いが意外に涼しく、熱帯であることを忘れさせるほどです。
これらの諸条件から判断しても生育のための適温は日中26から28度程度あればよいわけです。
7月に入ると30度を越える気温が続く日本では、むしろ生育を鈍らせてしまうことになります。







ひと夏を直射光線下で育てる方もいらっしゃるようですが、丈夫な植物ですから高温にも耐えることが出来ますが、より良い生育、健全な生長を望むのであれば、この時期は特に風通しの良い涼しい場所に置き、高温の続くような時は棚下や周囲に散水することで涼しくするような工夫が必要です。
夏だけ室内に置いいるという方もいらっしゃいますが、こちらは光線不足、風通しが悪いなどの点からおすすめできません。







光線について



デンドロビュームは日光を好む植物であることは既出のとおりでありますが、高温の時期に強光線を当てる場合には常に風通しが良い状態にあることが必要です。






無風状態が続いたり、鉢の中に水が不足した状態で強光線にさらされると、あっという間に葉焼けを起こしたり、高温障害で茎を痛めることになります。



デンドロビュームの葉焼け
葉焼けの症状


7月、8月の気温の高い時期の栽培には、遮光ネット、寒冷紗などで30から40%程度の遮光のもとでの栽培が必要になります。ホームセンターで入手が可能ですので試してみてください。
加えて常に風通しがよい環境をつくってやる事を心がけます。






水やりについて


高温期でよく乾燥する季節です。加えて生育期であり、鉢の中が乾いた状態で水の不足が続くとデンドロビュームの生長の妨げにもなります。

特に水苔で素焼鉢に植えられたものは乾きやすく、注意が必要です。朝水やりをしたからと安心していると昼頃には完全に乾燥し、生育が鈍ったりバルブの充実の妨げになったりするだけでなく、高温障害 や葉焼けなどの害を生じる場合も考えられます。
高温時に水が不足すると、株が脱水症状を起こし衰弱してしまうのです。水分の補給が充分できていれば、気温 が30℃や場合によっては40℃近いような高温になっても、デンドロビュームは蒸散作用で植物自身の温度を調節し、高温障害は起こしにくいものです。

ただし、真昼の高温時に水をやると、水滴が新芽の展開している葉先に溜まり、短時間でお湯のような高温になって株を傷め、病気を発生させる原因にもなります。
7月、8月の高温期の水やりはなるべく朝方または夕方の涼しい時間帯に行なうよう心掛けましょう。 
 

水浸状の病斑が徐々に拡がってきます






肥料について


すでに油粕などの固形肥料を施している場合には、あらためて施肥の必要はありません。
液体肥料であれば7月も施肥は可能ですが、そろそろ茎葉の色や葉の様子にも気を配る必要があります。
あまりにも茎葉が濃く葉が大きく垂れ下がっているような場合には光線不足だけでなく、窒素過多の恐れがあります。デンドロビュームは生育の中期以降に窒素成分を多く含んだ肥料を与えすぎると花芽分化が妨げられ、せっかく生長した茎に花が付かず、高芽ばかりが出ることになります。即効性の液肥の場合であっても来春開花させるつもりであれば、7月いっぱいで施肥を打ち切る必要があります。 
※少苗、中苗など開花さる予定がない場合は継続しても大丈夫です。


 窒素過多、光線不足になると下の写真のような状態になります。
 
窒素過多、光線不足のデンドロビューム
茎は細く、葉が大きく垂れ下がる


光線、水やり、肥培管理が非常にバランスのとれた状態の苗。



非常にバランスのとれたデンドロビューム
株元から瑞々しく太り楽しみな株


開花株の場合、秋になってやや茎葉が色褪せているくらいの方が花はよく咲きます。

万一、現在の茎葉の色が濃すぎて窒素過多が不安な場合は第一リン酸カリの1000~2000倍液を施すのも有効です。
茎や葉の色が淡くなり窒素過多の現象が解消され、正常な生育へ戻すことができるでしょう。
第一リン酸カリは「ホスポン」という商品名で園芸店やホームセンター等で販売されています。
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000578/ 




病害虫について


春から増えてくる病害虫には引き続き注意します。高温状態が続く季節にに変わり、病気や害虫の種類は更に増えてきます。
高温乾燥状態を好むハダニが密集した葉の裏に発生ことがあります。ハダニが大量に発生した場合には葉の裏から汁を吸われて、表面に艶がなく白くなってきます。
間隔を開け、風通しよくすることで発生を抑えます。発生の見られる葉の裏を濡らしたティッシュで直接拭き取ることでダニそのものを減らすことが出来ます。また、水やり時には株、葉の裏、表にしっかりと水をかけてやり、洗い流して発生を予防できます。


デンドロビュームに発生したハダニ
ダニの発生した葉の裏



また、高温で植物が弱っているときに出やすいのが炭そ病です。
気温の高いこの時期にデンドロビュームが弱ったときに出やすい病気です。


炭そ病が発生したデンドロビュームの葉
炭そ病が発生したデンドロビュームの葉


ダイセン、ダイファー、トップジンMなど有効な殺菌剤がありますが、発生を防ぐためにはまずは栽培環境を整えてやることも大事です。風通しの良い場所に置く、寒冷紗で遮光をしてやるなどご自身で出来ることをやってあげてください。





 植え替え


高温で生育が鈍る時期です。そろそろ植え替えは控えたほうが良いでしょう。植え替えは4月から6月くらいまでが最適です。
あまり遅い時期に植替えをすると冬までにしっかりと鉢の中に根が回りません。
根張りの悪い株は冬場に水やりの失敗をしたり、その結果、根を痛めて開花時に良い花が咲かなかったりします。
どうしても必要な場合を除いてはなるべく控えたほうが良いでしょう。

デンドロビュームの植え替えの方法はこちらのページを参考にしてください。


デンドロビュームの植え替え(準備すること)


デンドロビュームの植え替え(ヤシガラで植える) 


デンドロビュームの植え替え(水苔で植える)