2010/11/07

デンドロビュームの栽培方法をまとめていきます

いつもDendrobium Blogをご覧いただきありがとうございます。

このブログで紹介したデンドロビュームの栽培方法が季節ごとに確認できるように、「デンドロビュームの育て方」としてブログの最上部にタブとしてページを追加しました。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/p/blog-page_20.html





季節の移り変わりと共にその時期に対応した管理方法を調べやすく、関連ページへのリンクにより様々な情報が分かりやすく収集できるようにいたします。

今後、栽培に関する投稿記事が更新される都度、内容を追加、更新していきまので、よろしくお願いいたします。

2010/11/06

Den. Oriental Magic ‘Wonder Song’
オリエンタルマジック ‘ワンダーソング’

Den. Oriental Magic 'Wonder Song' 

   (Den. Spring Sunset  x Den. Yuubae)

オリエンタルマジック ‘ワンダーソング’


ラン展に出品した8号サイズの大鉢

オリエンタルスマイル(Den.Oriental Smile)と同様に1991年に初花が咲いたこのオリエンタルマジック(Den. Oriental Magic)の交配からは‘カーニバル’や‘カルメン’など数多くの銘花が選抜されました。
オレンジを帯びて明るい色彩の多いオリエンタルスマイル(Den.Oriental Smile)にくらべて、オリエンタルマジック(Den. Oriental Magic)の交配にはやや赤味を帯びた渋めの落ち着いた配色の個体が多いように思えます。




咲き始めはピンク花を思わせます


咲き始めの薄い桃色のような色彩が次第に濃い紅色に。

次第に色が濃く赤味が強い状態に
ビロード状のリップの中央のワインカラーも深い光沢感があり、周りの黄色も濃く鮮やかに発色して大変美しい。

本来の落ち着いた色彩に

ほぼ満開時には花弁全体に光沢感が出て、鮮やかだった紅色も落ち着いた色彩になりました。
開花時からいろんな表情を見せてくれ、色の変化がとても楽しめるデンドロビュームです。


オリエンタルマジック‘ワンダーソング’に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。


お問い合せは info@dendrobium.net まで。


デンドロビュームの専門店

山本デンドロビューム園鉢物shopはこちらから




2010/11/05

播種から6週間後の様子

デンドロビュームの播種から6週間経ちました。

10月15日の投稿では播種から3週間経ったフラスコの様子を紹介しました。

これがその時の画像です。
全体が黄緑色になり、それぞれのサイズはまだとても小さいのですが、種子が膨張して発芽した様子が良くわかります。
播種後3週間たった様子

それからさらに3週間たった様子をご覧ください。
播種後からは6週間経過しています。



播種後6週間たった様子 
ずいぶんと変化しました。
鮮やかな緑色がはっきりと出て、生き生きしてますね。


播種後6週間たった様子


洋ランの場合、発芽した後、分裂組織を形成し茎、葉、根の順に分化形成されます。
まだまだ トゲトゲ、ニョキニョキ状態の塊です。



大きさは約5ミリ程度

大きさは5ミリ程度です。まだ、茎葉は肉眼では判別できませんが、明らかな生長を見るとこれから先の生育も楽しみになります。
この苗の初花を見るにはまだ4年近くかかりますが、これから先も順次、経過報告していきます。



趣味栽培の方にとってはデンドロビュームに限らず洋ランの発芽の様子や種子からの生育の様子を見る機会は殆ど無いと思います。
このブログではそのような育種の現場もみなさまに色々とご紹介していきたいと思います。

2010/11/04

特選品種ミックス寄植え鉢

定番品種とは違う、ちょっと特別なギフト向けのデンドロビューム鉢物商品を紹介します。




特選品種ミックス寄植え鉢


特選品種ミックス寄植え鉢7.0号



特選品種ミックス寄植え鉢7.0号ラッピング仕様


山本デンドロビューム園のバラエティ豊富なデンドロビュームを多彩な花色で寄植えしたオリジナル商品です。




特選品種ミックス寄植え鉢6.5号ラッピング仕様

それぞれの品種による花型、花色、個性を楽しむことができます。

特選品種ミックス寄植え鉢6.5号

最新デンドロビュームを一つの鉢に。
赤、黄色、白、ピンクの鮮やかな色彩のハーモニーは絶品です。


特選品種ミックス寄植え鉢5.5号ラッピング仕様









特選品種ミックス寄植え鉢5.5号

豊富な品種と確かな品質を兼ね備えた山本デンドロビューム園作出のデンドロビュームだからこそ可能なオリジナル商品です。




特選品種ミックス寄植え鉢は今シーズンは12月上旬より出荷可能です。
ご注文をお受けしてからの仕立てになりますので、日にちに余裕を持ってご注文ください。
事前の在庫確認をお願いいたします。
通常5.5号サイズから8.0号サイズまで仕立て可能です。
10号以上の特大鉢のご注文もご相談ください。

最高級ギフトとしてご利用ください。


特選品種ミックス寄植え鉢について詳しい出荷時期、価格、数量等、お問い合わせはこちらまで
info@dendrobium.net

2010/11/03

加温から約5週間後の花芽

山下げ後、加温を開始してから約5週間後の花芽の様子です。

先週末の台風の影響で晴天に恵まれなかったため、花芽の生育は通常よりは遅れ気味のようです。

前回の投稿からは7日経過しています。
以下のリンクを参考にしてください。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2010/10/4.html

今回も比較しやすいよう同じ品種、ほぼ同じ部位を撮影してみました。


コメットキング‘アカツキ’の花芽(加温開始から5週間後)

先週よりさらに伸びており加えて、花芽が正面を向いてきているのが分かりますでしょうか?
これは太陽の方向を向いているのではなく、一方向咲きの性質によるものです。


コメットキング‘アカツキ’の花芽(加温開始から5週間後)

先週と違うところはつぼみの先に花色が見えてきたことです。
コメットキング‘アカツキ’の赤色がほんのり見えています。


花弁の先が割れており、つぼみとはっきりと認識出来る形状です。
一節の花数もはっきりとわかります。


5週目あたりから品種の違いが目立ってきます。
花型、花色、サイズが影響しているのでしょう。
下の写真はシーマリー‘スノーキング’の花芽ですが、丸みを帯びたコメットキング‘アカツキ’のつぼみと違って先の尖ったまま花芽は進行しています。


シーマリー‘スノーキング’の花芽(加温開始から5週間後)



今後も花芽の様子は、このDendrobium Blog デンドロビウムブログでご報告します。

2010/11/02

ナメクジの被害

ナメクジの被害といえば春先に新芽や根の先を食べられたりを思い浮かべると思いますが、動きの鈍るこの時期に、戸外で管理中のデンドロビュームの鉢の裏や鉢底に動かずじっと潜んでいたナメクジを鉢と一緒に室内に取り込んでしまうことがあり、気づかぬうちに被害をもたらします。

今まで戸外でデンドロビュームを栽培していた方は室内に取り入れる前に鉢の裏、株元など良く確認してから取り込むようにしましょう。


基本的にナメクジは、デンドロビュームの一番柔らかくて美味しい部分を好んで食べるのですが、特にこれからの時期であれば、せっかく出た花芽や、蕾や花が被害にあう恐れがあります。
油断すると花芽が食害にあって全滅していることがありますので注意が必要です。


花芽を食べられた痕


温度に影響されない温室内のナメクジは一年中活動していますので、我々プロの生産者も特に注意する害虫の一つです。

  • 春は柔らかいデンドロビュームの新芽を集中的に食べます。
  • 夏は暑いので鉢底や、株元に潜んでいますが、夜になると盛んに活動し、根の先を食べたり、遅れて出てきた孫芽を食べます。
  • 秋には低温に当てて膨らんだばかりの花芽を上から下まできれいに食べられてしまいます。
  • 冬の開花時期には他の部位には目もくれず花や蕾を鉢から鉢へと渡り歩いて食べ歩きます。 


    こちらも花芽を食べられています

    このように年間を通してナメクジによる被害を受けます。
    中でも花芽や蕾、花をを食べられてしまうと、春から新芽を伸ばして大きく育ててきた努力が水の泡ですね。



    下の写真は9月の終わり頃のもの。
    新芽も花芽もない時期には少しでも柔らかい部分を求めて、他に比べて柔らかいであろうバルブの頂上までわざわざ食べに登ってくる程です。
    そこまでしなくともと思いますが、この写真からも柔らかい部分を非常に好むことが分かります。

    バルブ(茎)上部の未熟で柔らかい部分を食べています






    さて、ナメクジの防除としては以下の3点が考えられます。

    ナメクジの好む環境に置かないこと
    多湿を好み有機物の多いところを好むので付近に雑草、枯葉を放置しない事が重要です。
    戸外での管理の場合は地面に鉢を直接置かないことで、ナメクジからデンドロビュームを遠ざけます。
    鉢底にはネットを敷いて、ナメクジの鉢の中への侵入を防ぐことも効果的です。


    食害を発見したら、早期発見、捕殺
    ナメクジによる食害痕や糞を見つけたら、早期に発見し、捕殺することが一番有効です。
    株元や鉢の裏を念入りに探します。
    鉢の中に卵を産み付けられると駆除に大変困ります。

    ナメクジの糞


    鉢の裏に糞がよく見られる

    ナメクジが這った痕には粘液状の皮膜が残っていることもあります。
    これでヨトウムシ等、他の害虫の食害痕と区別することができます。
    付近には必ずナメクジが潜んでいます。


    ナメクジの這った跡には粘液状の皮膜が残ります



    害虫の種類によって食べ方が違うのでナメクジと判断しやすい



    被害が大きく手に負えない場合は農薬の使用も考える
    卵を産み付けられて大量に発生するなど手に負えない場合は、市販の誘引剤や殺ナメクジ剤を使うことも考えられますが、雨や水やりにより薬剤が流れてしまい効果が期待できない場合もあります。
    天候や、水やりのタイミングをよく考えて使用することが重要です。
    また、家庭で使用する場合は薬剤が人やペットに付着しないよう、用法を守って使用します。
    室内では使用できないものもありますので注意してください。

    2010/11/01

    デンドロビュームの11月の管理

    11月になりました。

    生育の遅れていた株のほとんどが止め葉も出て茎が肥大し、開花株として完成していると思います。今後は花芽をつけて開花させるための管理の期間です。
    戸外で管理している苗の中には、茎の各節から花芽の膨らみが確認できるものあるでしょう。そうでなくても、夜間の最低気温に注意し、いつでも室内に取り込めるよう準備をします。
    既に室内に取り込んでいる場合もいずれ、室内の低温で花芽分化が起きます。


    デンドロビュームの11月の管理を簡単にまとめてみました。



    戸外で管理するデンドロビュームに花芽の膨らみが確認できます


    生育の終わった株は気温の低下とともに休眠期に入りますので、生育期のように頻繁な水やりや病害虫の対策の心配もありません。

    昨年伸びた古い茎についている葉や新しい茎の下部の方は黄変し脱落してきますが、これは充分に成熟し、休眠期に入るデンドロビュームの性質であり自然なことなので心配ないでしょう。


    バックバルブや株元の葉が落ちるのは自然なことです



    置き場所に付いて

    夜間の最低気温が7~8度以下に下がりはじめたら、今まで戸外に出していた株を室内の日当たりの良い場所に取り込みます。

    暖房などは必要なく、南向き、または東向きに面した縁側や窓の内側が適当な場所です。
    晴天の暖かい日には窓を開けて通気をはかるようにします。
    温度を高くすれば早く開花しますが、リビングなどの暖房による極端な乾燥や高温は葉を落としたり、花芽が黄変したりする恐れがあります。
    人のいるときだけ暖房器具で室温が高く、人のいない夜から明け方には厳しく冷え込むような部屋よりは日中の自然な温度の上昇がある程度で充分です。休眠期は日中もそれほど高い温度は必要ありません。

    休眠状態のデンドロビュームにとっては安定した温度変化の方が株に負担もなく管理も楽で、失敗も少ないでしょう。
    11月下旬頃になると夜間の冷え込みも次第に厳しさを増し、室内でも6~7度くらいに下がりはじめます。
    しかし、生長が止まり、休眠期に入っているのでこの程度の低温はデンドロビュームにとっては全くさしつかえありません。
    湿度も自然のままでよく、特別に気を配る必要はないでしょう。






    光線について

    休眠期に入っていますが、光線はできるだけ当てたほうがよく、暖かい日には窓を開放して直射日光を当てるようにします。
    ただし、閉めきった窓辺は意外に高温になることがあります。レースのカーテンなどを利用したり、窓を開け風を取り入れたりして、極端な高温に注意をします。

    花芽が付いている場合はせっかくの花芽が高温でだめになることもありますので特に注意します。



    明るいのは構いませんが、窓辺の高温に注意します




    水やりについて

    最低気温が10度以下になる日が多くなるため、乾燥気味の管理になります。
    よく晴れた暖かい日の午前中に、鉢の中が少し湿る程度の軽い水やりを行ない、夕方までには乾くようにします。
    それが乾いても直ぐに次の水やりをせず、数日は様子を見ます。茎が太っていて瑞々しさを保っていれば水は足りています。
    よほど晴れた日が続いて、よく乾いたとしても3~5日に1回位の割合でも充分です。
    夜間の最低温度が確実に10℃以下に下がるようになれば、7~10日に1回程度とします。



    1週間以上乾かしても瑞々しさを保っています


    古い茎は萎びていても自然と元に戻ってきます。慌てて大量の水やりをしないよう注意します。
    低温時の灌水過多は必ず根傷みの原因となるので注意しましょう。




    古い茎は萎びていても元に戻ります




    肥料について

    休眠期であり、温度の低い場所での管理には、全ての苗において施肥の必要はありません。





    病害虫について

    水やりも減り、葉の病気の心配もほとんどありません。
    室内での管理へ移っていくため、害虫の飛来も心配ありませんが、戸外からのデンドロビュームの取り込みの際にナメクジやヨトウムシが付いたまま室内に持ち込むことがありますので、よく注意します。室内なので農薬を使わず、見つけ次第捕殺します。

    暖かい部屋での管理の場合は乾燥しすぎてダニが発生することもあります。
    早めに発見して湿らせたティッシュ等で拭きとってやります。






    花芽分化の終わった株はすでに花が咲く準備が出来ています。
    適正な管理でよい花を咲かせましょう。