2011/07/23

バニラビーンズ収穫のピンチ?

今年初めて挑戦したバニラの花の交配とバニラビーンズの収穫ですが、ここにきてちょっとピンチです。

交配の詳しい様子はこちらを 
2011/05/20 バニラを受粉させてみる


かなりの反響もいただいていたのですが、先日から、せっかく結実したバニラビーンズの鞘が 黒くなってぽろぽろと落ちています。


んん??


これはどうしたことでしょう。


黒く腐敗した感じ




生存確認できたのバニラビーンズはたった2つだけです。
10個以上は実をつけていて後は収穫を待つのみと思っていたので、大変残念です。

収穫には半年くらいかかるそうですが、果たしてこの二つがそれまでぶら下がっていてくれるかとても心配です。

残った鞘のひとつ





丸坊主の花茎



原因は不明ですが、高温と強光線にバニラビーンズが絶えられなかったのでしょうか?

確かにここは日中、とても暑いです。ハウス内の気温が35度を超えることもあり、屋根に近いほど更に高温になり、光線も強いはず。





暑さに耐えかねたのか、一部に葉の枯れ落ちている部分もあります。





これからはバニラビーンズの様子からも目が放せません。
何か変化がありましたら、ブログでご報告します。

















2011/07/22

バルブが萎びて戻らない

お客様からデンドロビュームのバルブが萎びて元に戻らないというメールをいただきました。

メール添付の写真と内容からすると萎びているのはバックバルブのようです。

ベテランの趣味家の方ならピンと来るでしょう。
この時期のバックバルブは皺が出るのは珍しいことではありません。特に新芽が勢い良く伸びつつある株にあっては、新芽の生長に養分、水分を取られ、なおかつ夏の乾燥でバックバルブは皺苦茶(しわくちゃ)になります。


こちらは弊社で用意した似たような症状の参考写真です。


7月、8月は良く乾き、デンドロビュームも大量に水分を必要としています。しかも新芽が伸び、充実する生育期と重なり、いくら水をしっかりやっていてもバックバルブに多少の皺が出ることはあります。
新芽の大きさ、勢いを見る限り、水が不足している訳ではなく、むしろ健全な生育状態と言えます。



確かに春までは瑞々しくく太っていたバルブですから、心配されると思いますが、 秋になり、新芽に止め葉が出る頃には元通りになりますのでご安心ください。




水をやっているのにもかかわらずバルブに皺が出て戻らないので驚かれたのだと思います。



試しに3週間ほど水やりをストップした乾燥させた株を見てみましょう。高温乾燥と、新芽へ養分供給でバックバルブはペチャンコです。さらに水は不足気味で新芽も皺が出てバルブが痩せて折れ曲がっています。

3週間ほど水を切ってみました。


ここまで痩せ細ると本当に元に戻るかどうか心配になられると思います。

では鉢の中はどうでしょうか。鉢の中は真っ白のきれいな根のままです。水さえやればすぐに水を吸い上げ、しぼんだバルブも元に戻ります。 
鉢の中では根がいつ水を貰っても良いように、少しずつ根を鉢の中に張りめぐらせています。

根は白く健全です

デンドロビュームの原産地においては雨季と乾季が繰り返されます。乾季には一ヶ月以上雨が降らないことは珍しくなく、そのような環境においてもデンドロビュームは枯れること無く生き続け、雨さえ降れば痩せたバルブはもとに戻るのです。たとえ僅かな雨であっても、乾季の間にしっかりと張りめぐらせた長い根で無駄なく吸い上げるのです。


デンドロビュームの生命力には驚かされますね。この様子を見れば少しは安心出来るのではないでしょうか?





趣味栽培で楽しむのが目的ですから、ストレスのないスムーズな生育、管理をしてやったほうが良いので、このような過酷な状況に置く必要はありません。
しかし、デンドロビューム本来の性質を理解することで、栽培管理にも余裕で対処できるようになるでしょう。









2011/07/21

ヨトウガの飛来

7月もはや下旬になりました。
台風一過とはいきませんでしたが、お昼からは晴れ間も見え天気も回復してきました。

ここ数日、温室内でヨトウガが確認できます。

温室で確認できるのはヨトウガの仲間ハスモンヨトウが殆どですが、温室をほぼ開放している夏の間は外部との仕切りがありませんので、温室内だけでなく、周囲の畑などからの飛来も当然考えられます。

ヨトウガの幼虫の発生サイクルは春と秋の2回あります。つまり今飛んでいるヨトウガは春に発生したヨトウムシが成虫になったもので、その後、交尾産卵を行って、秋に次の世代の幼虫が発生するわけです。秋の幼虫は自然界では蛹の状態で寒い冬を冬眠により過ごしますが、運悪く温室内で蛹になった場合は冬に温室内で発生して、大切な花や蕾を食べられる事にもなります。

対策としては外部からの飛来もありますので、温室内を殺虫駆除するだけでは効果がありません。
山本デンドロビューム園の農場では毎年フェロモントラップを仕掛けてやります。

メスのフェロモンでオスのハスモンヨトウをおびき寄せ、捕獲するのです。オスを減らすことで交尾する機会を奪い、産卵数を減らす効果があります。



写真の中は一晩トラップを吊るした成果です。 容器に入っているのはすべてハスモンヨトウのオスです。使用しているフェロモン剤はハスモンヨトウのメスのフェロモンに似せた匂いを出すものであり、他の種類のヨトウガには全く効果がないのだそうです。




通常は容器に水を張って溺死させると良いのですが、結果はかなりの目を覆う惨状ですので、ここでは僅かな殺虫剤の粉末を底に撒いておきます。




別の場所に仕掛けた容器にもたくさん捕獲できています。



なんとも寂しいハスモンヨトウのオスたちの様子ですが、作物を栽培している者にとっては大変役に立つトラップです。

2011/07/20

トゥーマイキッズ ‘スノーホワイト’

Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS

(Den.Hagoromo White Christmas)    1993年 Hirofumi Yamamoto RHS登録
トゥーマイキッズ ‘スノーホワイト’

Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS



発売後3年ほどで国内販売は終えた品種ですが、北米向けにはハワイ農場で生産が続いていました。
兄弟品種の‘エクセレンス’と共にアメリカ蘭協会でAM入賞した優良花です。
弁先にわずかにピンク色を彩る厚弁良型の極大輪整型花です。


Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS




‘エクセレンス’との花の違いは、ペタルの角度、開度、リップの幅、目玉の形状で見分けることが出来ます。
また節間が適度に開いてスラっとシャープな印象の ‘スノーホワイト’と、ずんぐりと太い節間の短い‘エクセレンス’は兄弟品種であっても全く異なる苗なのです。


Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS

 非常に大きく伸びて花つきの良いトゥーマイキッズ ‘スノーホワイト’は鉢物向け品種としても活躍します。

Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS




この度ハワイから取り寄せて販売を復活。
トゥーマイキッズ ‘スノーホワイト’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000653/
 

2011/07/19

台風6号が接近中

台風6号が接近しています。大型で非常に強い台風です。
ここ岡山市内は、昼過ぎころから強い雨と風で温室も揺れています。




山本デンドロビュームでは台風に備えて屋根に張った遮光ネットやハウスの補強など台風対策で一日を費やしました。

鉄骨のガラス温室であれば多少の台風でも安心ですが、屋根が波板であったり、開閉にビニールを使用したハウスはビニールハウスと同様に防風による倒壊やビニールの損傷 などの被害が心配されます。



弊社にも複数のビニールハウスがありますので、非常に心配されます。
十分な補強をした後は何事も無く通過してくれることを祈るのみです。


これから台風を迎える地域の皆様はくれぐれもご用心を。
デンドロビュームを外に出している方は室内に取り込んでくださいね。





2011/07/18

Den. Super Chance 'Magic'
スーパーチャンス ‘マジック’

Den. Super Chance 'Magic'

(Den. Utohime x Den. Fancy Gem)    1999年 J.Yamamoto RHS登録

スーパーチャンス‘マジック’

Den. Super Chance 'Magic'



弁先半分が淡い紅紫を彩り、肉厚、丸弁の極良型の巨大輪花。紫褐色の目の外側には細く黄色を彩る。


おそらく現在販売されている品種で最も大きな花を咲かせるノビル系デンドロビュームでしょう。



Den. Super Chance 'Magic'




Den. Super Chance 'Magic'



これまで弊社で確認できた最大のものは花径が13センチを超えています。


Den. Super Chance 'Magic'


スイートピンキー‘モモコ’と比較してみました。






スーパーチャンス‘マジック’   に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/408476/





2011/07/16

ユートピア ‘メッセンジャー’

Den.Utopia 'Messenger' FCC/9thWOC , AM/AOS


(Den.Glorious Rainbow x Den.Orion)    1971年 J.Yamamoto RHS登録
ユートピア ‘メッセンジャー’FCC/9thWOC , AM/AOS

Den.Utopia 'Messenger' FCC/9thWOC , AM/AOS



今からちょうど40年前に作出された品種です。
濃紅紫、丸弁良型の大輪花。リップの奥に赤褐色の小さい斑が入り、周囲を濃黄色が彩る。
花が殆ど前面に向いて整然と咲く。早咲きの優良品種。
1978年タイ、バンコクで開催された弟9回世界蘭会議(WOC)にて最高賞であるFCC/WOCを受賞。

Den.Utopia 'Messenger' FCC/9thWOC , AM/AOS



茎の太さや花梗の角度は今の弊社作出品種とは比較になりませんが、
色彩の華やかさはもちろん、花つきの豪華さは当時のノビル系デンドロビュームの評価を大きく変えた品種と言っても良いでしょう。世界中へ輸出され、数多く生産されました。


下の2枚の画像は当時のスライドフィルムからスキャンしたものです。

Den.Utopia 'Messenger' FCC/9thWOC , AM/AOS



Den.Utopia 'Messenger' FCC/9thWOC , AM/AOS



弊社では1990年頃まで生産されましたが、現在は生産栽培しておりません。
九州の一部のデンドロビューム生産農家では現在もわずかですが栽培されているようです。