2011/06/27

支柱で支えてやりましょう

デンドロビュームの茎(バルブ)は下部が細く上の部分が肥大するので、大きく伸びてくると自立するのは次第に難しくなってきます。



茎の重さで前方に傾いています


下垂性の品種やセッコク系統の小型品種は別にして、一般的なノビル系交配種は倒れたままにしておくと茎(バルブ)が湾曲し開花時に見栄えに影響があり、場合によっては折れてしまう心配があります。加えて、葉の表面に光線が当たりにくく、茎の充実にも影響があります。
そのような茎には支柱を立ててやる必要があります。



そこで、今回は支柱の立て方について投稿します。
案外簡単に思える支柱立てですが注意点も幾つかありますので、写真と共に説明したいと思います



まず支柱を挿す位置です。

株元のすぐそばは避けてやります。これは根元付近に太い根が集中しているため。それを切ってしまうと、そこから先に伸びている枝分かれしたすべての根が死んでしまうからです。デンドロビュームにとって根は大変重要です。

また、新芽や孫芽の出る側に立ててしまうと生長のじゃまになるので避けてやります。






次にビニタイの止め方です。
既に充実し、よく太りきった茎(バルブ)の場合は心配ないのですが、生育中の茎に支柱を立てる場合には余裕を持って縛ってやらないと、現状の茎の太さに合わせてしまうと、秋の茎の肥大で、ビニタイが食い込んでしまいます。







あまり細く縛ってしまうと、秋になってこのように茎にビニタイが食い込むことに。





また伸長中の茎にビニタイを止める場合には、支柱に結ぶ位置はこのように葉の上に乗せるのではなく、葉の裏になるべく近くなるようにしてやります。
これは茎が伸びてきて葉がめくれてしまうのを防ぐためです。






ただ丸い輪をつくって繋ぎ止めるのではなく、ビニタイを支柱に一度絡ませてから茎を留めてやると輪の位置が固定されて、生長の妨げにならなくて良いでしょう。。




 また、1箇所留めただけでは弓のように反ってしまう場合は、もう1箇所留めてやります。



まっすぐ、きれいに仕上がりました。



うまくいきましたか?
これでデンドロビュームは株元までしっかりと太陽の光線を浴びることが出来ます。
株元までよく太り、きっと良い生長を見せてくれると思います。