2011/09/09

切りたくても我慢して!

デンドロビュームは一度咲いた茎には花は咲きません。

そのかわり、毎年春先には新芽が形成され、花を咲かせるためのバルブ(茎)が秋までに完成します。
では花が咲いた後の古いバルブ(茎)は必要ないのかと言うと、決してそうではありません。




お客様の中には夏の間に新芽が伸びて立派なバルブ(茎)が完成すると、古いバルブ(茎)がどうも見苦しく気になる方が多いようです。


古い茎が気になりますね



見苦しいそうです

「花が終わったら、バルブ(茎)は切ってもいいですか?」 年中聞かれるこの質問には、

「古い茎にも大切な養分、水分が含まれていますので切らないで下さい。」 と説明します。

「じゃあ、いったいいつ切ったらいいのですか?」 とお客様。

 「2~3年は新芽の生育に必要な養分を供給しますので、出来れば残しておいて下さい。」

「じゃあ、2~3年経ったら切ってもいいんですね」 とお客様。


お客様はどうしても古いバルブ(茎)を切りたくて仕方がない様子です。




花が咲いて終わった後は、ついつい茎を切りたい衝動に駆られる人が多いようですが、古い茎には新芽に養分、水分を供給するという重要な役割があります。この働きがあるから、デンドロビュームは夏場の乾燥に耐え、少量の施肥だけで育てることができるのです。


開花痕のある瑞々しいバックバルブ



どうしても切りたい場合、せめて3年は放っておいて下さい。
そのうち、古いバルブ(茎)は皺々になって色褪せてきます。その時切り離しても良いのです。

少しでも良い生育を希望されるなら古いバルブ(茎)は切りたくても我慢してください。