2011/08/01

動画を追加しています

山本デンドロビューム園のYouTubeチャンネル"Yamamoto Dendrobiums@YouTube"に動画を追加しています。


2009年にブラジルで開催された花の博覧会 Expo aflord 2009 を撮影したものです。
なかでもデンドロビュームの展示が目立っています。
現在、ブラジルのデンドロビューム生産者グループの中心となっているのは、かつて山本デンドロビューム園で研修を行った日系ブラジル人の若者たちです。彼らの頑張りが伝わってきます。









こちらはその会場で販売される商品の倉庫。

日本のラン展やイベントでよく見かける仕立てとは少し異なる感じもしますね。



デンドロビュームの品種としてはかなり古い時代のものも含まれていますが、徐々に品種の更新も進んでいます。
商品のなかにコメットキング‘アカツキ’がありました。お気づきになりましたか?



花が身近で、ランが多く自生するブラジルでもやはりランはとても人気があり、他の草花とは違う特別な存在のようです。




今後もラン、デンドロビュームに関する動画を定期的に加えていきます。
よろしければご視聴ください。

2011/07/30

とにかく伸びる

昨年末にも紹介したことがありますが。弊社の交配でとにかく背丈の伸びる品種があります。



Den.Wiganiae


Den.Wiganiae ウィガニー


登録は古く、1896年にWigan氏によってなされました。

交配親がDen.nobile と Den.signatumの原種同士であることから、この100年以上の間に多くの同様の交配がなされたと思われます。




写真のDen.Wiganiaeは弊社で選抜した原種の個体同士を掛け合わせたもので、独特の香りが楽しめる人気品種でもあります。



さて、今年も昨年を上回る勢いで保存用の大鉢が伸び続けています。

下の写真は今朝、昨日農場で撮影したものですが、鉢底からの高さがすでに1メート70センチを超えています。しかもまだまだ伸び続ける勢いです。





特別な肥料も管理もまったくしていません。
鉢増しのペースも3から4年とのんびりと行っています。そして、株分けすることなくとにかく作り込んで8年目になります。







昨年よりもさらに速いペースで伸びているため、最終的な背丈は今までにないものになりそうで、今度の生長にちょっと期待してしまいます。


生育の結果は秋頃に、またこちらで報告したいと思います。











 

2011/07/29

ゴールデンタリスマン ‘ヤマブキ’

Den.Golden Talisman 'Yamabuki'

(Den.Blumenau x Den.Variabilis) 1969年 R.Altenburg RHS登録
ゴールデンタリスマン ‘ヤマブキ’




Den.Golden Talisman 'Yamabuki'

30年以上昔の品種ですが、保存株が1リンだけ咲いていました。
光沢ある、濃黄の花弁は美しいですね。



下の写真は1970年代の趣味家向けカタログからのスキャン画像です。
カタログの品種説明にはこう書いてあります。

「濃鮮黄金色、丸弁良型の大輪花。リップに赤褐色の斑が入り、側に濃鮮黄色を彩りたいへん美しい。生育旺盛で花つき良く、1節に4リンづつ着花する。」

Den.Golden Talisman 'Yamabuki'


この当時は黄色品種はバックバルブ咲きが当たり前なのであえての記述はありませんが、バックバルブ咲きの品種です。花は今見ても十分美しいと思います。




現在、保存株として管理していますが、いつか販売する機会を持ちたいと思います。




2011/07/28

播種から10ヶ月後の様子

デンドロビュームの播種から約10ヶ月経ちました。


2ヶ月前の5月23日の投稿では播種から8ヶ月経ち、フラスコからコミュニティポットへ植え出しの様子を紹介しました。

これがその時の画像です。
フラスコの寒天培地から初めて外に出された苗は乾燥に弱く、なんとも頼りない様子でしたね。

播種から8ヶ月、苗ははじめてフラスコの外へ




そして現在、上の画像撮影時からさらに2ヶ月たった様子をご覧ください。
播種後からは約10ヶ月経過したことになります。


少しはしっかりしたように見えますか?
もともと小さな苗ですから、あまり変化が感じられないかもしれません。





しかし、フラスコから出された時に比べ、葉は緑が濃く、茎も張りがあり、しっかりしてきました。




こちらの苗はシャキッとしていますね。秋までには丸々と太ってくれるでしょう。



葉の形、付き方、雰囲気が微妙に違うのは、これらの苗がすべて実生であるためです。
それぞれがまったく違う品種、違う性質を持っています。



生長の早い苗は年内にポットへの植え込みができるかも知れません。

その時は生育状況や株立ち、根張りなどの条件で選抜され、良い苗だけが残されていきます。
全ての苗が初花を咲かせられるわけではないのです。

引き続きこの実生苗の生長を見ていきたいと思います。

2011/07/27

バニラを育ててみる その2

バニラを育ててみる その2


前回はバニラの生育環境と生育サイクルを見てみました。


今回はバニラの実際の栽培と増やし方について知ってみましょう。

一般的に販売されているのは下の写真のようなサイズのものが多いと思います。
可愛いカゴに入ったものもあるでしょう。



バニラの簡単な管理


バニラは蔓状に伸びる茎と葉の付け根から伸びる気根で支柱や周囲の壁を伝って伸びていきます。見た目はまさに観葉植物そのものです。
 




春からの生育期は蔓と気根をどんどん伸ばして生長しますので、根が溢れて収まり切らないようなら春から夏にかけて大きな鉢に植え替えをしてやります。
水苔と素焼き鉢で植えてやると水の管理もしやすいようです。



バニラは蔓や気根を周囲に絡めて伸びてゆくため、支柱が必ず必要になります。
活着のためにはヘゴ棒のほうが良いのですが、普通の支柱でも構いません。
被覆したビニールパイプで支柱を立てる場合は絡みにくいので、ビニタイなどで縛ってやり、蔓を誘導してやります。
密集して蒸れるのを防ぐために、螺旋状に巻いてなるべく上に伸びるようにします。

バニラの水やり

多湿を好むため乾いたら、水やりはたっぷりとやります。
夏の乾きやすい時期は、鉢の中だけでなく、気根にも水が行き渡るよう、スプレーしてやるのもよいでしょう。

秋から冬はやや控え気味に。鉢の中が乾いてから次の水をやるように心がけます。


バニラの肥料

春から夏にかけての生育期には液体肥料を施してやると葉の色、艶も良く、観葉植物としての楽しみが増します。ハイポネックスなどの液体肥料がつかいやすいでしょう。



バニラの置き場所

1年中、高温多湿と明るい場所を好みますので、室内管理の場合は夏場の極端な直射光線以外は、なるべく風通しの良い窓辺で育ててやりたいですね。
ただし冬は夜間冷え込んで来たら、窓辺から離してやる必要があります。窓辺の低温でたった一日でダメにしてしまうかも知れません。


バニラの冬越し

一般家庭でのバニラ栽培で一番の心配はこの冬越しですが、冬の室内を10から15度程度保つことと乾燥し過ぎないよう注意すれば大丈夫でしょう。
ただし植物の生育は積算温度に比例しますので、最低温度ぎりぎりで育てるよりは少しでも温度が高いほうがより生育が進むことは覚えておきましょう。秋から冬、冬から春にかけての夜温の差がバニラの生長にも影響してくると思われます。
花を咲かせて、実までと考えている方はなるべく原産地の温度に近づける必要があります。
冬越しの最低気温は植物として耐えることが可能な最低の温度と考えておいたほうが良いでしょう。


以上が簡単な育て方です。
花が咲くまでは2、3年はかかると言われています。私たちが温室で育てた場合でも花を見るまでは7年近くかかりました。株の成熟度合いにもよると思われますので、気長に大きく育ててやるのが良いと思います。

更に詳しい育て方は以下のリンクを参考にして下さい。

バニラの育て方

https://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2020/09/blog-post.html


バニラの増やし方を解説します


このバニラ、どうやって増やすのでしょう。
せっかく購入したバニラも管理の失敗でダメにするとちょっと残念です。簡単に増やすことができるので、初めての栽培で上手く育てる自信のないときは同時に、苗も増やしておくと良いでしょう。


バニラは葉の付け根から気根を出して生長を続けます。この性質を利用して挿し木繁殖が可能なのです。国内で観葉植物として販売されているほとんどがこの方法で増殖販売されています。

まず、よく太った部分の茎を葉と気根を2から3箇所ほど含めて刻みます。


切り口が乾いたら、プランターや鉢に挿してやります。
挿し芽に使用する用土は園芸店で購入可能な安価な培養土で構いません。
ここではデンドロビュームの挿し芽にも使用するプロミックス(配合培養土)を使用しています。




家庭なら水苔で巻いて1鉢ずつ植えてやってもよいでしょう。



 
気根が鉢の中に伸びて定着しやすいように支柱で茎を支えたり、根を鉢の中に誘導してやります。根が張ってくるまでは鉢の中というよりも気根も含めて水をかけてやるようにします。


以上です。





バニラの購入はこちらから





山本デンドロビューム園では国産バニラの生産を始めようという生産者の方向けに、営利栽培用のバニラ苗の販売もしています。 

バニラ(Vanilla planifolia )の資料請求や苗、営利栽培に関するお問い合わせはinfo@dendrobium.net までどうぞ。  




2011/07/26

バニラを育ててみる その1

バニラを育ててみる その1


政津農場で育てているバニラですが、「自宅で育てられないか?」とか「苗を売ってください」という問い合わせまできました。

バニラはどちらかというと甘い香りの実ばかりに注目しがちですが、バニラの植物としての特性にもちょっと注目してみます。


バニラはランの仲間


バニラ vanilla (学名 Vanilla planifolia)
あまり知られていませんが実はラン科植物です。

下の写真は政津農場に生えているバニラの木ですが、高さ、幅とも4メートルを超える大株になりましたが、ここまでに10年かかっています。


高さ4メートルを超える大株です。


バニラは熱帯地域の作物


メキシコ、中央アメリカが原産で実際の作物としてのバニラの栽培地域もほとんどが熱帯地域に限られています。
そのため、日本で一般家庭で育てようとする場合は冬の温度が大変気になりますね。

栽培には冬期に10から15度程度保つ必要があるそうですから、そのつもりで、管理しないと冬に枯らしてしまう確立は高そうです。
しかも高温多湿を好むために、いくら暖房をかけて温度を保っていても、お部屋が乾燥しすぎていてはバニラ向きの環境ではありません。

観葉植物として、ネット販売もされているようですが、このあたりのことを認識した上で購入されたほうが良いでしょう。
中には2、3年で開花、 7、8年で成熟すると書かれている資料もありますが、ここの温室では植えてから7年経ってからやっと花が咲きだしました。冬の夜温は16度以上は保てているのですが。

このことから、葉の緑を楽しむだけでなく、花や実をつけようと思う方は3年以上は葉っぱだけで辛抱する必要があるかもしれません。 




バニラの花の寿命はわずか1日


さて、上手く育てることができれば開花、受粉、結実が次の目標になります。

バニラビーンズのイメージばかりでバニラの花を知らない方もいるのではないでしょうか。それは薄グリーンのとても綺麗な花です。ランの花の特徴が感じられます。
しかし、花の寿命は短く、午前中に満開になると お昼には萎れてきます。
わずか一日のみの開花です。この僅かなタイミングで受粉させてバニラビーンズを実らせるのです。


バニラの花

バニラの受粉は難しい


では、バニラの実、バニラビーンズの収穫のためにはどのような作業が必要なのでしょうか?
ただ、花粉をめしべにつけてやるだけなのですが、これがなかなか難しいのです。

花の寿命もたった一日で、朝開花してお昼には萎んでしまうため、慣れるまではバニラの受粉は意外に難しいもので、失敗の連続でした。
詳しくは下記リンクを参照ください。

バニラの受粉させた記事

http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2011/05/blog-post_20.html

受粉後1ヶ月たった様子

このあとは半年以上、成熟をさせてから、収穫、加工となるのです。此処から先の工程はまだ経験がありませんので、いずれご報告させて頂きます。

いかがでしょうか、栽培に適した環境が整えられるという方はチャレンジしても良いのではないでしょうか。


次回は更に詳しくバニラの植物としての性質、細部を見てみましょう。そして実際の増やし方なども解説してみます。





バニラの購入はこちらから





山本デンドロビューム園では国産バニラの生産を始めようという生産者の方向けに、営利栽培用のバニラ苗の販売もしています。 

バニラ(Vanilla planifolia )の資料請求や苗、営利栽培に関するお問い合わせはinfo@dendrobium.net までどうぞ。  




2011/07/25

ウンカイ(雲海)‘ラブ’

Den.Unkai 'Love'

(Den.Hagoromo x Den.Himedaruma)    1997年 J.Yamamoto RHS登録
  ウンカイ(雲海)‘ラブ’



Den.Unkai 'Love'





純白の花弁は肉厚で豊大、丸弁良型の優良品種。ペタルは大きくウェーブをまとい、よく見れば周囲に薄く濃紅紫の縁取りが確認できる。
リップの奥には美しい紅紫の目入がはいります。




Den.Unkai 'Love'



Den.Unkai 'Love'



ウンカイ(雲海)‘ラブ’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/505452/