2011/07/15

暑さが続きます


全国的に梅雨明けもして、岡山市では連日30度を超える真夏日が続いています。








栽培温室の中はさらに温度が高く、35度を越える日が続き、植物も働いている人間も弱ってしまいます。

水を吹いて温室周りの温度を下げています



暑い時期のデンドロビュームの管理に関する問い合わせを2件いただいたのでこちらのブログでも皆様と共有したいと思います。

このブログをいつもご覧いただく方にとっては基本でしょうが、新たにご覧いただく方、検索で来られる方のためにも、その都度、必要な情報は発信していきたいと思います。




お問い合わせを頂くのはほとんどが、年配の方、インターネット環境をお持ちでない方です。花屋で購入した鉢に付いている品種ラベルに書かれた電話番号を頼りにお電話いただくのしょう。来年も咲かせたいと願っておられる方が大変多いのです。






Q、夏の水やりはいつ、どのぐらいやれば良いのか?毎日やるの?

A、朝夕の涼しい時間帯にやります。乾いていれば毎日タップリとやります。

朝夕に水をやるには理由があります。真昼の高温時、水滴が新芽の展開しているところや葉の上に溜まれば、短時間でお湯のような高温になって株を傷め、病気を発生させる原因になるため、この時間帯を避けるのです。

水を吸ってしっかりと乾いているようであれば毎日タップリとやってください。乾かし過ぎて水が不足すると、生育が鈍ったりバルブの充実の妨げにななります。

ただし、乾いていないところへ続けてやったり、中途半端な水やりを繰り返すと根を痛めてしまいます。






Q、夏の暑い時期の植替えは?暑いけど植え替え(鉢増し)しても大丈夫?

A、高温で植物に元気が無い時の植え替えはなるべく避けたいものですが、根詰まりや、根傷みなど株の状態が良くないものは早めに植え替えをします。

本来の植替えの時期としては4月から6月くらいが最適です。気候も穏やかで、新芽がスタートし、植え替え後の根の伸長も良いでしょう。

暑い時期の植替えを避けたい理由としては、真夏は高温で、乾きやすく、植物の生長も鈍っているからです。
そこへ持って、植え替えをすれば、植替えによる根の傷みと、高温による乾燥が重なり、スムーズな根張りが難しいと考えられます。当然ながら、直射日光を避けて、涼しい場所で養生してやるなければなりませんが、どこへ置いても高温乾燥気味であればデンドロビュームは弱ってしまうでしょう。



今年の夏は長くなりそうです。デンドロビュームが高温障害、葉焼けをしないよう、大切に育ててあげてください。


趣味栽培でお困りの場合は info@dendrobium.net までいつでもお問合せください。











2011/07/14

メルラン ‘シンジュク’

 昭和初期に作出された貴重なデンドロビュームを紹介します。

 1926年、イギリス人のHorridge氏によって、発表された有名なメルランです。これはその交配の中から当時新宿御苑が選抜して個体名を‘新宿’として売りだしたものです。

※新宿御苑は当時、日本ではじめて温室を用いたランの栽培を行ったり、園芸植物の輸入や民間への技術の普及にも力を入れていました。


Den. Merlin 'Shinjuku'

(Den. nobile x Den. Queen of Gatton) 1926年 Horridge RHS登録

メルラン ‘シンジュク’

Den. Merlin 'Shinjuku'





以下の品種説明は昭和44年発行の「総合種苗ガイド 洋ラン編」の記載から

新宿御苑が選抜した銘花。昭和の初期のラン愛好家にとっては垂涎の的。濃ピンク、リップが大きく、赤褐色の目の周りをコロナ状に彩る美しい巨大輪の銘花。


 


弊園では50年以上前から自社カタログでDen. Merlin 'Shinjuku'を取り扱っていました。
写真は1968年発行の弊社カタログですが、この当時すでに在来品種扱いでした。
赤線部分をご覧ください。

1968年発行の弊社カタログ





Den. Merlin 'Shinjuku'


咲き方もうつむき加減で、観賞価値は決して高くはありませんが、これが当時の最先端の交配だったのです。



今の品種とは比べるまでもありませんが、80年前の愛好家を驚かせたこのデンドロビュームは現在の紅紫系デンドロビュームの基礎となった重要な品種とも言えます。


メルランに興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。


お問い合せは info@dendrobium.net まで。


デンドロビュームの専門店

山本デンドロビューム園鉢物shopはこちらから




2011/07/13

Den.Cygnus 'Passion Rouge'
シグナス ‘パッションルージュ’

Den. Cygnus 'Passion Rouge'

(Den. Yasuko Sugiyama x Den. Fancy Lady) 2009年 J.Yamamoto RHS登録

シグナス ‘パッションルージュ’

Den. Cygnus 'Passion Rouge'






光沢ある鮮やかな黄色の花弁の周りを目の覚めるような鮮紅紫で彩る豪華な色彩のデンドロビューム。






Den. Cygnus 'Passion Rouge'






光線の加減でもさまざまな表情を見せてくれます。






Den. Cygnus 'Passion Rouge'


Den. Cygnus 'Passion Rouge'






こちらは開花直後です。まったく印象が違いますね。
この淡い色からの変化を見るのもまた楽しみの一つです。



Den. Cygnus 'Passion Rouge'




シグナス ‘パッションルージュ’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/1385986/

2011/07/12

中国の栽培技術本

弊社社長が中国出張から持ち帰ってきた本を紹介します。

中国で出版されているデンドロビュームの栽培技術大系本とでもいいましょうか。



かなり分厚い立派な本です。




驚いたのはこの中で弊社webページからであろう画像が沢山使用されていたことです。
そこで掲載本のお知らせと言っていいのかどうか、ちょっとだけ紹介したいと思います。

内容はいたって真面目で栽培技術について詳しく書いてあることは間違いありません。
内容は正確にはわかりませんが、英語の品種表記から漢字表記への変更がなるほどと思わせる部分もあります。
弊社の画像使用の是非は別にして、ここは一つ、なるべく心穏やかに、楽しくご紹介したいと思います。

画像を提供している立場ですので、本の内容を一部を紹介することは問題ないでしょう。




内容はデンドロビュームの原種の産地紹介から始まり、営利品種の紹介、生産者向けの栽培技術全般まで多岐に渡っています。

挿し芽繁殖の方法を説明しています


他のデンドロビュームとは区別して山本四倍体系となっていますね。商品性を評価していただいているようです。




これは東京ドームの弊社展示ブースです!


本のページのあちこちに楽天の弊社ページからと思われる画像が見つかります。







ここから下の写真は本来英語の品種名に漢字で当て字表記している画像です。
意味は無視して音だけの当て字や意味を含めたものいろいろあります。


クリスチーナ‘プリンセス’は ‘公主’、クリスということでしょうか。
Den.Christina 'Princess'


 こちらは‘サノック’最後の漢字は「まだれ」に牟のような日本にはない漢字です。
Den.Himezakura 'Sanokku'



オリエンタルスマイル‘ファンタジー’はその意味から‘幻想’です。
しかしなぜか写真が上下逆。

Den.Oriental Smile 'Fantasy'



コメットキング‘アカツキ’は何故か名前が‘富士子’に。フジッコと混同したのでしょうか。

Den.Comet King 'Akatsuki'


レッドエンペラー‘プリンス’は‘紅王子(くれないおうじ)’、‘スノーキング’は‘雪之王’ どちらもカッコイイ名前ですね。

Den.Red Emperor 'Prince' &  Den.Sea Mary 'Snow King'



‘ハルカゼは’そのまんま‘春風’でした。

Den.Sea Mary 'Harukaze'

 ‘アポロン’

Den.Spring Dream 'Apollon'






そして‘キャンディ’






 いかがでしょうか、これはほんの一部なんです。
色合いや画質がよくないのはweb用画像をそのまま使用したためと思われます。
折角なら、もっと良い画像提供できたのにと思えてなりませんが、仕方ありませんね。




価格は98元、日本円で1200円ちょっとです。





リンクはつけませんが、欲しい方は問い合わせいただければ中国の購入サイトをお知らせ致します。




2011/07/11

夏に咲く花

デンドロビュームに今の時期に花芽がついていますが大丈夫ですかという同じような内容の問い合わせを7月に入ってから数件いただきました。

中でも多いのは、弊社からこの春頃購入した苗に今の時期に花芽がついたというものです。
今日はなぜ夏にデンドロビュームの花芽がつくかについて考えてみます。


早速、弊社温室で同様の株を探してみました。



こちらの黄色品種は遅咲きですが新バルブに咲くタイプ。本来は春先に低温に当てれば上から下まできれいに着花するはずですが、弊社では趣味家向けの苗の場合は花を咲かせるための低温処理をしません。低温に当てず苗として管理しているために成熟しきった茎の上部には勝手に花が咲いています。




こちらは最近のオレンジ系品種ですが、やはり茎の上部にのみ着花しています。
既に今年の新芽が古いバルブを追い越しています。バックバルブとなった茎はやはり、いつ低温処理しても良い状態です。本来であれば、この冬に低温に当てても良い株だったはず。



このように改良がすすんだ黄色・オレンジ系品種にあっては低温処理をしなかった場合、次の冬を待てずに不揃いに咲く場合があります。




一方、こちらはかなり古い黄色品種でバックバルブは全く咲く気配がありません。既に十分に成熟していますのですが、次の冬に低温に当たるまでは反応は無いようです。



こちらは30年以上昔の品種、セーラーボーイ‘ピンキー’です。 品種的にはかなり古いのですが、さすがに秋まで着花せずにはせずにはいられないようです。




こうしてみると、まず品種改良により、花芽がつきやすくなったことが大きな要因であるとともに、弊社温室では冬でも夜温を高めに管理し、年間の積算温度が高いためにめ、バルブの成熟が一般家庭より早まったことが考えられます。余程の古い品種、バックバルブ咲きの黄色系品種でも無い限り、一輪も花をつけずに秋を迎えることは難しいようです。
以前にこのブログでも書いたことがありますが、営利生産者の温室での管理は一般家庭より半年近く生育が早いと考えていただくと良いでしょう。



最近の品種改良による花つきの良さを知る例があります。
このバルブは昨年の12月に新芽がスタートした株です。品種はスーパーモデル‘ファンシー’、年末出荷が可能な促成向きの品種です。
6月中旬に止め葉が出た後、低温には当てていませんが、既にバルブは頂部まで完成し、7月上旬の時点で花芽が脹らみつつあります。




しかも上部だけではなくて、下まで揃って花芽がついています。ヒメザクラやスプリングドリームといった低温処理不要な品種だけでなく、今やこのような大輪系のデンドロビュームまで低温不要品種として改良されています。


これは極端に早い例ですが、このままの温度で管理すると約2ヵ月後の9月の上旬に満開になってしまいます。実際には営利栽培の現場では、止め葉の出る時期を調整して、年末贈答用に鉢花需要が増える時期に合わせて開花させるのです。



こうして見てきた事例から、弊社からご購入の場合に夏に花が咲く原因としては一番に花つきの改良によるもの。生育が早すぎて開花する場合と、本来の着花時期を逃したものが、購入時期によってはご自宅で夏に開花してしまう場合があるようです。





デンドロビューム栽培が初めてで、心配された方も多いと思いますが、そのうち、デンドロビュームのほうがご自宅の栽培環境に生育サイクルを併せてくれるはずです。










2011/07/10

RHSの登録結果(登録日2011/07/08)

15品種がサンダース・リストに登録されました。
登録日は2011/07/08。

ここで登録される品種名は基礎交配部分の登録が多いので皆様がその花を目にすることはないかも知れません。 
しかし、育種をする上では重要な部分であり、怠ることの出来ない重要な作業になります。








NAME                 PARENTAGE
Comet Dragon          Den. Lucky Comet x Den. Oriental Smile
Emillio                     Den. Spring Shower x Den. Holy Night  
Francis                    Den. Wave King x Den. Beautiful Sunset  
Holy Love                Den. Sea Dragon x Den. Grand Smile  
Jolie Heart               Den. Goodwill x Den. Jolie        
Juling                      Den. Red Beauty x Den. Herios     
My Girl                     Den. Warabeuta x Den. Pink Kiss  
Olivia                       Den. Yellow Magic x Den. Shiny Kiss  
Spring Valley              Den. Rocco x Den. Grand Smile    
Stella Gold                Den. Comet King x Den. Sunny Gold   
Victoria Heart            Den. Lucky Dress x Den. Victory Road 
Eternal Red               Den. Star Glory x Den. Red Emperor      
Golden Smile             Den. Okayama Gold x Den. Golden Heart
Happy Glory               Den. Spring Beam x Den. Star Glory    
Royal Wedding            Den. Royal Sweet x Den. Candy Smile 




以上、ご報告でした。

2011/07/09

Den. Victory Shuu 'Smart'
ビクトリーシュウ ‘スマート’

Den. Victory Shuu 'Smart'

(Den. Momoyama x Den. Japanese Dream) 1997年 J.Yamamoto RHS登録

ビクトリーシュウ ‘スマート’


Den.Victory Shuu 'Smart'


大輪、紅紫色の高級品種。花弁は分厚く、整然と正面を向き非常に美しい。
リップ中心部の濃黄色の目が大きく目立つ。花付き抜群である。

茎は太く丈夫で栽培に関しても特に問題はありません。



Den.Victory Shuu 'Smart'



その花つきの良さから、鉢物向け品種としても活躍しています。

Den.Victory Shuu 'Smart'



ビクトリーシュウ ‘スマート’ に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/441964/