2013/10/30

デンドロビュームの山下げ作業がすべて終わりました

今日が最後の山下げになります。
夏から秋にかけて山上げ栽培を行なってきた上齋原赤和瀬の圃場からは、トラックに積まれ、デンドロビュームがすべて岡山の温室に帰ってきます。



今年は10月に入ってからの台風の連続に泣かされました。
今シーズンの山あげ栽培は最後の最後に台風の大雨に打たれて、そして冷え込んで....デンドロビュームにとってはとても辛い山上げだったに違いありません。





この日の最低温度です。


0度です。多少の誤差があるにせよ、良くデンドロビュームが耐えていると感心しますが、良いことではありません。



植物が空になった後はパイプハウスの冬支度です。


パイプハウスに支えの柱を立てます。
この辺りは冬は雪深いため、棚や屋根をそのままにして置くと、雪の重みで曲がったり、倒れたりで翌年使い物にならないのです。

これで山上げ栽培によるデンドロビュームの低温処理の工程がすべて終わりました。



岡山の温室は山から帰った鉢で一杯になりました。




後はすべて岡山の温室での作業になり、早ければ1ヶ月後には、待ちに待ったデンドロビュームが開花してきます。

開花が始まれば、これまで以上に忙しいシーズンに突入です。


2013/10/23

台風再び

台風26号が去ってホッとしていたところに27号が接近しています。
前回、ビニールを飛ばしたり、破いたりと結構な被害を出した台風26号とほぼ同じコースをたどると予想されており、またもや被害が心配です。

既に低温処理を終えたデンドロビュームを温室に持ち帰る山下げも始まっているというのに、台風対策までしないといけないとあって、自然現象とはいえ本当に勘弁して欲しいと思います。

今日も、朝5時に岡山を出発して、県北の鏡野町上齋原にある山上げ場に向かい、昼過ぎまで掛かって、4tトラック2台、2tトラック1台をデンドロビュームで満載にして、岡山の温室へ持ち帰りました。











積み込みも大変ですが、降ろすのも結構大変なのです。




山下げ作業は今月いっぱい続きます。


さて山での台風対策ですが、今回は予め屋根に掛けてあった遮光ネット、ビニールを外し、飛ばされないよう地際に固定する対策を取りました。


台風の通過までこの状態になります。山での積み込み時には何とか持ちこたえた雨も、夜になり、岡山でも激しい雨が降り始めました。台風の通過時にはデンドロビュームの葉もさぞかし風雨にさらされて傷つき痛むのではと心配ですが、仕方がありません。
この状態で温度が下がることを考えると、後日の病気発生に十分注意する必要がありそうです。




皆さまのご自宅でもデンドロビュームが雨で濡れたり、風で傷んだ状態で低温が続くことは、斑点病など葉に病気をもたらす心配があります。心配な場合は予防のために殺菌剤の散布も考えたほうが良いでしょう。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2011/09/blog-post_19.html

そして皆さまご自身も台風被害には十分ご注意下さい。


2013/10/22

商品情報(2013/10/22)


山本デンドロビューム園鉢物shopから商品案内です。
http://www.rakuten.co.jp/dendro/




お問い合わせの多かったDen.Violet Yamaji 'Convex'
バイオレットヤマジ‘コンベックスを販売再開しました。


http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000733/


今回は4.0号サイズですが非常に元気な株です。
下の画像は昨日撮影した平均的な鉢の様子です。
いずれも現在のところ、花および花芽は確認できません。





バイオレットヤマジ‘コンベックスの関連記事 
http://yamamotodendrobiums.blogspot.jp/2013/03/blog-post.html
 
以上、よろしくお願いします。
お問い合せは info@dendrobium.net  まで。






2013/10/19

ハワイ農場にもストリートビュー

最近のことです。
Googleの地図上で弊社ハワイの農場のあるヒロの航空写真が2013年、つまり今年の写真に更新されて鮮明で綺麗な写真になっていることに気が付き、何の気なしにストリートビューの操作をしたらハワイ農場もストリートビューで見ることが出来ました。 

調べてみるとハワイ島(Big Island)も2010年くらいからストリートビューが徐々に公開されていたそうですが、ハワイの農場そばを通るボルケーノ・ロードもいつのまにか公開されていたんですね。この付近の画像の撮影時期は2011年の9月のようです。 

山本デンドロビューム園のWebページ等で使用している写真と同じ角度から農場の全景が眺められますよ。
時間があったら試してみて下さい。




さて、こちらは最近の山本デンドロビューム園ハワイ農場の中の様子です。










夏の間、アメリカ最大手の農園への種苗の出荷を終えて、次はクリスマスシーズンに備えて開花株の仕立てに追われています。




支柱を待つ開花鉢
アメリカでは日本のような豪華な鉢物仕立ては一般的ではなく、上の写真のような10cmポットサイズが主流です。昨年は7.5cmポットも良く売れたとの事。

マネージャーによるとアメリカ全体に花が不足のようでアメリカ本土への販売が増えているそうです。


2013/10/16

台風26号が通過

大型で強い台風26号が通過しました。

今回は四国沖のかなり離れた場所を通過するからと安心していたところ、朝方、岡山県の津山市に暴風警報が出ていました。広戸風が発生したようです。

広戸風とは岡山県の奈義町から津山盆地にかけて吹く局地風で日本三大局地風の一つです。台風が四国、紀伊半島の南を北東に進む時に、日本海からの北よりの風が中国山地を越えて吹き降ろすことで起きやすいとされています。

山上げ場のある鏡野町はちょうど津山盆地の西北部に位置します。
圃場の様子が心配で状況を確認をするため、岡山市から車で2時間、鏡野町に入ると雨風ともに強くなりました。しかも台風に近いはずの岡山市よりもずっと強い風が吹いています。







現場に着くとビニールは吹き飛び、遮光ネットだけになったハウスでデンドロビュームは雨風にさらされていました。





2ヶ所ある圃場はすべてビニールが飛ばされているため、天候の回復する明日、改めて出直さなければなりません。


10月に入ってからも相次ぐ台風の接近には閉口します。多すぎですね。
植物そのものに大きな被害はないように見えますが、雨風にさらされ続け、おまけに気温も低いため病気の発生が心配です。
年末出荷のデンドロビュームの開花に影響が出ないことを祈るばかりです。





2013/10/12

扇の山の山上げ場撤収作業

鳥取の扇ノ山に来ています。

標高1300mの扇ノ山は小雨交じりの天気で風も強く気温も10度近くです。
雲の中に入ったのか視界非常に悪いです。






ここで山上げをしているデンドロビュームはすでに十分な低温に当たっています。
先週より、山下げを始めて、既に植物は降ろし終えており、今日はパイプハウスの片付けのためにやって来ました。


7月にパイプハウスを建てたばかりですが、冬の大雪に備えてパイプハウスを解体、撤収します。三ヶ月程の短い期間でした。




 




そのままにしておくと、雪で押しつぶされたり、雪解けの時に雪の塊とともに動いてパイプがグニャグニャになってしまいます。

実際、こんな太い鉄のパイプでさえも雪の重みで曲がっています。
直径6センチはあるというのにです。 




 何とか夕方までに解体、積み込み完了です。
パイプハウスは跡形も無くなりました。








鳥取の扇ノ山には、また来年山上げのためにやって来ます。



2013/10/08

温室内のデンドロビュームの様子


年末開花予定のデンドロビュームは山上げにより、低温処理が行われますが、山上げに間に合わなかった株や年明け開花予定の品種はどのような状態にあるかというと。

現在の温室内のデンドロビュームの様子です。
温室を開放して外気温に任せるのではなく、昼夜の温度を外気温より高く保持してバルブの成熟を促進させるために温度管理を徹底しています。


外気温は10月に入って30度を超えるようなことはありませんが、温室の中は日中30度を保ちます。


さらに夜間はボイラーも稼働させて温室の夜温を18度に保っています。



つまり、夏の延長のような生育期の状態を演出するわけです。
これで、バルブの充実の遅れた株を早く完成させるのです。


これ、皆さんのご自宅でも応用できますね。少し生育の遅れた株は自然に任せて外に出しっぱなしよりも、室内に取り込んで、明るい場所で管理することをオススメします。
バルブがしっかり出来上がってから外に出して低温に当ててやってもいいですね。


デンドロビュームが花を咲かせる決め手はこの低温処理の前段階のバルブの成熟にあると言っても言い過ぎではありません。 


ノビル系デンドロビュームは通常、夏までには止め葉を出し、バルブ(正確には偽球茎と言います)の先端まで充実した後に低温に遭遇すると花芽分化を 起こし、開花の準備が整います。この成熟に必要な期間も品種によって異なり、短い品種で約30日程、長いもので60日以上要するものもあります。 

年末の歳暮贈答用、クリスマスシーズンに開花するデンドロビュームのほとんどは山上げ栽培を経て開花したものですが、止め葉の発生時期、バルブの充実が早い性質を持った品種であるから、山上げ栽培が可能なのです。

よく早咲きタイプ、遅咲きタイプ、あるいは早生品種、晩生品種と分別される場合は、このバルブの成熟に要する期間を基準に言うことが多いです。

私達はこの品種特性にあわせて、年末に開花させる品種、年明け開花の品種と言うようにそれぞれの品種に合わせて開花を調整するのです。



2013/10/07

商品情報(2013/10/07)


山本デンドロビューム園鉢物shopから商品案内です。
http://www.rakuten.co.jp/dendro/


研究温室整理のため、規格外の株を5株セットで格安にて提供させて頂きます。
年内最後の2セット販売中です。
数に限りがございますので、お早めに。



 【規格外れの優良株5種5株】優良品種5種5株セット07
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000722/

【規格外れの優良株5種5株】優良品種5種5株セット08
http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000748/


通常の販売サイズを大きく超える規格外の商品を格安でご提供します。 
いずれの鉢も60センチから70センチ前後の株立ちの良い大株です。
とにかく大きいので、置き場所に困らない方にオススメです。 
中には植え替えの必要があるものもあるかもしれません。 初心者の方よりは、多少栽培のコツを掴んでおられる方のほうが良いように思います。



 お待たせしました。




2013年10月07日20時00分~販売予定です。
なるべく多くの方にお譲りしたいので、お一人様1個に限定して販売したします。
弊社はウスネオイデスを仕入れ販売しているわけではなく、あくまでも余剰が出た時のみ、ご奉仕価格で販売させていただいているため、売り切れの際はどうかご容赦ください。
この機会によろしければ ウスネオイデス(スパニッシュモス)を育ててみませんか?

育て方はこちらを参照下さい。

ウスネオイデスの管理



以上、よろしくお願いします。
お問い合せは info@dendrobium.net  まで。



2013/10/04

早くも山下げが始まりました

10月に入り、山の気温も日ごとに下がっています。

標高1300mの扇ノ山では、この日は日中でも気温が10度、朝の最低気温は4度まで下がっています。




一番最初に山上げをした鳥取の扇ノ山の圃場にあるデンドロビュームは既に花芽分化を起こし、開花の準備が出来ています。
つい先日、山上げを完了したばかりですが、早くも山下げが始まります。



 9月に入って確実に13度を下回る低温に当たった回数はわずか17回ほどですが、既に株元まで花芽の膨らみが確認できます。
バルブの成熟が完璧であれば、僅かな低温期間、回数でも花芽分化が十分可能であることがよく分かります。

スイートピンキー‘モモコ’





シーマリー‘スノーキング’




この状態であれば、温室に持ち帰り加温して50~60日程で開花します。早い品種は45日で開花、出荷が可能です。


トラックに積み込んで岡山へ持ち帰ります。
今年もまた、デンドロビュームが美しく咲き誇る季節がやってきます。










 



2013/10/01

10月になりました

10月になりました。季節はすっかり秋です。

「異常気象」や「記録的猛暑」と呼ばれた夏も終わり、快適な気候で日中は心地よく、朝は少し肌寒い日が続きます。

デンドロビュームの生育も最終段階を迎えています。







バックバルブ咲きの黄、オレンジ系統の品種を除き殆どの品種は止め葉も出て、バルブも完熟期に入ります。







みなさまのご自宅のデンドロビュームの様子はどうでしょうか?

夏の暑さから開放されて、つい気を抜くと失敗が多いのが秋の管理です。
特に水のやりすぎには注意が必要です。バルブや葉の様子だけでなく鉢の中の状態にも気を配ってあげてあげましょう。夏までに伸びた根が秋の水やり過ぎでダメになってしまうこともよく起こります。


デンドロビュームの10月の管理については

デンドロビュームの10月の管理 
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2010/10/10.html


を参考にしてください。

秋の管理は置き場所1つ、水やり1つで今後の開花に大きな影響を与えることになります。是非しっかりと読んで参考になさってください。