デンドロビュームの月別管理

このブログで紹介したノビル系デンドロビュームの栽培法や知識を「デンドロビュームの月別管理」としてまとめていきます。





デンドロビュームは難しくない


洋ランは難しそう、手間が掛かる、そんな固定観念で敬遠していませんか?
数多い洋ランの中でも特にデンドロビュームは低温に強く、温室が無くても少しの栽培知識があれば一般家庭で容易に栽培することが出来ます。


デンドロビュームの1月の管理


寒さが一段と厳しさを増す季節です。デンドロビュームは休眠状態で、新芽にもほとんど動きはありませんが、管理する状況、温度や光線の違いによっては各家庭の花芽の生育に違いが出てきます。
休眠期間ではありますが日光には出来るだけ当てるよう心がけ、水をやり過ぎで根を痛めないよう注意をします。
デンドロビュームの鉢物を入手した場合は涼しい場所に置くことで長く花を楽しむことが出来ます。
置き場所 : 室内の明るい場所
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 極少量(7から10日に1回程度、夕方までには乾く量)
肥料 : 必要ありません
病害虫 : ほとんどありません

デンドロビュームの鉢物の管理(花を長く楽しむために)

置き場所 : 暖房のない涼しい場所(5度から10度)
光線 : 必要ありません(日当りのよい場所は花が早く終わります)
水やり : 極少量(7から10日に一回程度)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません


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デンドロビュームの2月の管理


一年のうちで一番寒い時期です。
ご自宅での栽培では最低気温に注意して折角の花芽やつぼみをダメにしてしまわないよう、栽培管理に気をつけなければなりません。基本的な管理は1月と変わりません。
休眠期間ではありますが日光には出来るだけ当てるよう心がけ、水をやり過ぎで根を痛めないよう注意をします。
デンドロビュームの鉢物を入手した場合は涼しい場所に置くことで長く花を楽しむことが出来ます。
置き場所 : 室内の明るい場所
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 極少量(7から10日に1回程度、夕方までには乾く量)
肥料 : 必要ありません
病害虫 : ほとんどありません

デンドロビュームの鉢物の管理(花を長く楽しむために)

置き場所 : 暖房のない涼しい場所(5度から10度)
光線 : 必要ありません(日当りのよい場所は花が早く終わります)
水やり : 極少量(7から10日に一回程度)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません


花後の管理(花が終わったら)

花が終わったら花だけ取り除きます。 茎は残しておきます。
置き場所 : 室内の明るい場所(苗と同じ管理で良い)
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 極少量(7から10日に一回程度、塗りの鉢は乾きにくいので注意)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません(暖かくなるまで植替えはしません)


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デンドロビュームの3月の管理


無加温で栽培管理していたデンドロビュームも春の兆しが見えはじめる3月ともなれば、茎の節々から膨らみ始めた花芽にも勢いが増し、毎日の管理が一段と楽しいものとなってきます。
生育の早い家庭では、すでにデンドロビュームが満開で、一年間の苦労が報われます。
冬の管理から徐々に春の管理に切り替えていく時期ですが、暖かくなったとはいえ、時折訪れる寒気に注意して、気を抜かず、花芽やつぼみをダメにしてしまわないよう、栽培管理に取り組みます。


置き場所 : 室内の明るい場所
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意、通風を良くすること)
水やり : 少量(1週間に1回程度、夕方までには乾く量)
肥料 : 必要ありません
病害虫 : ほとんどありません

デンドロビュームの鉢物の管理(花を長く楽しむために)

置き場所 : 暖房のない涼しい場所(5度から10度)
光線 : 必要ありません(日当りのよい場所は花が早く終わります)
水やり : 少量(1週間に一回程度、気温が高くなると徐々に増やす)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません


花後の管理(花が終わったら)

花が終わったら花だけ取り除きます。 茎は残しておきます。
置き場所 : 室内の明るい場所(苗と同じ管理で良い)
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 少量(1週間に一回程度、気温が高くなると徐々に増やす)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません(暖かくなるまで植替えはしません)


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デンドロビュームの4月の管理


長い冬を終え、気温も高くなり、無加温栽培の家庭においても続々と美しいデンドロビュームが開花してきます。
また、新芽が本格的に伸び始め、ほとんどの家庭で新芽がスタートしてきます。明るく風通しの良い環境を心がけます。夜温が13度以上になる頃から、施肥、植替えが可能になってきます。
気温が上がり、水やりが増えると同時に、根傷みの心配や病気の発生も増えるため注意をします。

置き場所 : 室内の明るい場所(窓辺の高温に注意、通風を良くすること)
光線 : しっかり当てます(株元にもしっかりと光線を当てる)
水やり : 真冬の管理から徐々に増やす(4から5日に1回程度)
肥料 : 夜間の最低気温が12から13度以上になってから(油粕、洋らん専用液肥)
病害虫 : ダニ、アブラムシ、黒斑病、軟腐病
植替え: 夜間の最低気温が13度から14度になる頃から可能



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デンドロビュームの5月の管理


生育も本格的になり、新芽も盛んに伸び始めます。夜温が高くなれば戸外での管理の可能になります。しっかりと太陽光線に当てて丈夫な株を作りましょう。
施肥による効果が一番高い時期です。タイミングを逃さず肥料を与えます。遅い施肥は効果がないばかりか高芽の原因にもなります。
また、植え替えに最適なシーズンでもあるため、必要な株には植え替えを行います。

置き場所 : 戸外の風通しの良い明るい場所(最低気温が14度から15度以上になる頃から)
光線 : しっかり当てます(株元にもしっかりと光線を当てる)
水やり : よく乾いてからたっぷりとやる(湿った鉢にはやらない)
肥料 : 液肥を月に2から3回程度、元気な株には油粕も有効
病害虫 : ダニ、アブラムシ、ナメクジ、黒斑病、軟腐病
植替え:よく根の張った株のみ植え替えを行う




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デンドロビュームの6月の管理


梅雨の季節をむかえ、天候の優れない日も続きますが、デンドロビュームにとっては生育の最盛期に入ります。新芽や根に勢いが増し、気持ちよく伸び続けます。
水やり、施肥、 植え替えなどの作業が忙しくなりますが、栽培の基本を守ってデンドロビュームの性質に合った管理を心がけます。

置き場所 : 戸外の風通しの良い明るい場所
光線 : しっかり当てます(光線が強くなってきたら遮光ネットを)
水やり : よく乾いてからたっぷりとやる(湿った鉢にはやらない)
肥料 : 液肥を月に2から3回程度、油粕は6月以降は入れない
病害虫 : ダニ、アブラムシ、ナメクジ、黒斑病、軟腐病(梅雨の長雨に注意する)
植替え:よく根の張った株のみ植え替えを行う




デンドロビュームの7月の管理


新芽の生育も最盛期に入り、早いものでは止め葉が確認できるものも出てきます。
バルブは下の方から徐々に充実していき一人前のバルブへと変化していきます。
冬期に無加温で栽培をした株も、新芽や根にさらに勢いが増し、気持ち良く伸び続けます。

この時期から台風に備えも必要です。→台風に備えましょう


置き場所 : 戸外の風通しの良い明るい場所
光線 : 光線がもっとも強い季節です。30~40%程度の遮光をしてやります。
水やり : 鉢底から抜けるようにタップリと(日中の水やりは避けて、朝か夕方に)
肥料 : 液肥は7月まででストップ、油粕は6月以降は入れない
病害虫 : ダニ、アブラムシ、ナメクジ、黒斑病、軟腐病、炭そ病
植替え:そろそろ植え替えにも注意が必要。遅い時期の植替えでは根が回りません。



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デンドロビュームの8月の管理


生育の最盛期を過ぎ、早いものは止め葉が確認できる株もあります。
バルブ(茎)も次第に太ってきて、デンドロビュームらしさがでてくる時期でしょう。
この時期は昼夜とも高温が続くため、生育のスピードは鈍くなっています。秋までにバルブ(茎)を充実させるため、高温と強光線に注意して暑い夏を乗り切りましょう。


置き場所 : 戸外の風通しの良い明るい場所
光線 : 光線がもっとも強い季節です。30~40%程度の遮光をしてやります。
水やり : 鉢底から抜けるようにタップリと(日中の水やりは避けて、朝か夕方に)
肥料 :開花予定株には必要ありません。
病害虫 : ダニ、アブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジ、カイガラムシ、黒斑病、軟腐病、炭そ病
植替え:来春まで控えます。根張り悪い場合に良い花が咲きません。


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デンドロビュームの9月の管理


昼間の暑さに惑わされ、いつまでも夏の管理を続けていると水のやり過ぎで根腐れや葉の病気など思わぬ失敗につながります。そろそろ秋の管理へ徐々に切り替えます。
朝夕の気温が急に涼しくなって来ら、夕方の水やりは控えます。黒斑病などの斑点性の病害の発生に注意が必要です。
置き場所 : 戸外で
光線 : しっかり当てます(葉焼けに注意)
水やり : 真夏の水やりから徐々に減らします
肥料 : 開花株には必要ありません
病害虫 : 黒斑病、ヨトウムシ、ダニ、ナメクジ


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デンドロビュームの10月の管理


ほとんどの品種は止め葉も出て、バルブも完熟期に入ります。
日当たりの良い場所でバルブの充実をはかりましょう。
最低気温の推移と株の成熟の具合をよく見て室内に取り込むタイミングを間違えないようにします。
朝夕は気温が下がるため水やりは慎重に。止め葉が出るとそれほど水を必要としません。
今後の管理次第で開花株の花付きに大きく影響がありますので注意が必要な月です。
置き場所 : 戸外(最低気温に注意)、または室内で
光線 : しっかり当てます
水やり : 徐々に減らします(3~5日に1回程度)
肥料 : 開花株には必要ありません
病害虫 : 黒斑病、ヨトウムシ、ダニ、ナメクジ



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デンドロビュームの11月の管理


夜間の最低気温に注意し、いつでも室内に取り込めるよう準備をします。
花芽分化を終えた株の中には成熟した茎の各節から花芽の膨らみが確認できるものあります。
最低気温が10度以下になってくると7~10日に1回程度の水やりでも充分です。 茎の様子を見ながら判断をします。鉢の中が湿ったまま冷え込むと、根傷みを起こします。
古い茎の葉は自然に落葉します。
置き場所 : 室内の明るい場所
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 極少量(1週間に1回程度)
肥料 : 必要ありません
病害虫 : ほとんどありません


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デンドロビュームの12月の管理


室内に取り込んだデンドロビュームは休眠状態で、新芽にもほとんど動きはありませんが、日中を明るい窓辺で管理するデンドロビュームは少しづつではありますが、着実に花芽を膨らませていきます。
完全に休眠期に入っていますので、乾燥気味の管理になります。水をやり過ぎて鉢の中が湿ったままで夜を迎えると低温で根を痛めたり、葉を落としたり、最悪の場合、枯死する恐れもありますので注意をしましょう。
置き場所 : 室内の明るい場所
光線 : しっかり当てます(窓辺の高温に注意)
水やり : 極少量(1週間に1回程度)
肥料 : 必要ありません
病害虫 : ほとんどありません

デンドロビュームの鉢物の管理(花を長く楽しむために)

置き場所 : 暖房のない涼しい場所(5度から10度)
光線 : 必要ありません(日当りのよい場所は花が早く終わります)
水やり : 極少量(7から10日に一回程度)
肥料 : 必要ありません
植替え: 必要ありません

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