2010/12/01

デンドロビュームの12月の管理

12月になりました。

本格的な冬を迎えます。

室内に取り込んだデンドロビュームは休眠状態で、新芽にもほとんど動きはありませんが、日中を明るい窓辺で管理するデンドロビュームは少しづつではありますが、着実に花芽を膨らませていきます。



デンドロビュームの12月の管理を簡単にまとめてみました。






置き場所について


日ごとに寒くなり、室内でもかなり冷え込むようになります。
デンドロビュームは室内の日当たりの良い場所で管理してやります。
深夜から明け方にかけてが一番寒くなる時間帯ですが、特別に寒さが厳しくないかぎりは、暖房のある部屋に置く必要はありません。カーテンを閉めたり、窓辺から少し離すなどの気配りだけで十分です。



明るい場所で管理します



デンドロビュームは鉢の中を乾燥気味に管理すれば0度近い低い温度にも耐えることが出来ます。
万一、当日行った水やりで鉢の中が湿ったままで、翌朝の低温が予想される場合は、8度以上保てる温かい場所へ移動すると安心です。


また、早く花を咲かせようと、暖房のある部屋で管理すると、極端な乾燥や高温で葉を落としたり、花芽が黄変したりする恐れがあります。
栽培に馴れたベテランの方であれば大丈夫でしょうが、初めて栽培にチャレンジする方は、先ずは失敗しないように基本に忠実に育てて見ましょう。

 


花芽の膨らみが確認できます


休眠状態のデンドロビュームにとっては安定した温度変化の方が株に負担もなく管理も楽で、失敗も少ないでしょう。



光線について


11月と同様に日中は光線をできるだけ当ててやります。


外気温が低いので窓辺が高温になる心配はそれほどないと思われますが、レースのカーテンなどを利用したり、窓を開け風を取り入れたりして、極端な高温に注意をします。
花芽が付いている場合はせっかくの花芽が高温や強光線でだめになることもありますので特に注意します。





水やりについて


完全に休眠期に入っていますので、乾燥気味の管理になります。
この時期には生育期のような多量の水やりは必要ありませんが極端に乾かし過ぎると茎(バルブ)が萎びてくることがあります。
開花に悪影響を与えることもあるので、茎(バルブ)の様子を見ながら水やりを行います。
よく晴れた暖かい日の午前中に、鉢の中が少し湿る程度の軽い水やりを行ない、夕方までには乾くようにします。


夜間の最低温度が10℃以下に下がるようであれば、7~10日に1回程度とします。

※最近の機密性の高い住宅、マンションでは10℃以下に室温が下がらない場合が多いと思います。 乾き具合に応じて水やりの間隔を調整してください。



表面は乾いて見えますが


デンドロビュームは茎の中に水分と養分を十分に貯えていますので、少々の乾燥では枯死することはありません。しかし水をやり過ぎて鉢の中が湿ったままで夜を迎えると低温で根を痛めたり、葉を落としたり、最悪の場合、枯死する恐れもありますので注意をしましょう。




まだしっかりと根が湿っています


栽培に不慣れな場合は、鉢の表面だけで乾き具合を判断するのはお勧めできません。
もしも、鉢の中の乾き具合を知りたければデンドロビュームを鉢からそっと抜いて見るのが一番の方法です。プロの生産者はまさにそのようにして、水やりのタイミングを身につけます。


ここに書いてある水やりの間隔は一般的な指標であり、それぞれの地域、ご自宅の環境によって乾き具合は違うはずです。
鉢の中の様子を見ることで、いずれ、季節ごとの乾き具合の違いも身につき、間違いのない水やりが可能になります。
特に大きな鉢になると思った以上に乾きにくい状況にあるのがわかると思います。


肥料について


休眠期であり、温度の低い場所での管理には、全ての苗において施肥の必要はありません。




病害虫について


水やりも減り、葉の病気の心配もほとんどありません。