2011/08/31

スプリングバード‘津山’

Den.Spring Bird 'Tsuyama'



(Den.Demitasse x Den. Sweet Love)  2007年 J.Yamamoto RHS登録
 スプリングバード‘津山’


Den.Spring Bird 'Tsuyama'




小輪で黄色系の最新デンドロビューム。
 ここ数年、市場でも人気のスプリングバード‘倉敷’は同一交配の兄弟品種である。


Den.Spring Bird 'Tsuyama'


花弁は咲き始めは薄いクリーム黄色であるが、徐々に色が濃くなってくる。弁先にわずかに紅を帯びている
リップの目はややグリーンを帯びて美しい。
株立ちが良く、小輪系でありながら花保ちが良いのもこの品種の特徴。可憐で賑やかに咲き、性質も強健で栽培は容易です。

Den.Spring Bird 'Tsuyama'


開花直後の花はまるで別の品種の様です。

Den.Spring Bird 'Tsuyama'





Den.Spring Bird 'Tsuyama'


下の写真は1株で仕立てたものです。株立ちが良く、毎年3から4本は必ず新芽が出るため、小さな苗からでもすぐにボリュームのある大株に育ちます。

Den.Spring Bird 'Tsuyama'





スプリングバード‘津山’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/1475584/

2011/08/30

炭そ病に注意します

春から秋にかけてデンドロビュームに発生する葉の病気に炭そ病があります。

円形模様の斑点が次第に葉全体に拡がり、黒褐色に変わっていきます。病斑が拡大すると同心円状の紋をつくることから容易に判断しやすい病気です。病斑の発生部位から先は枯れてしまいます。ひどい場合は葉全体が枯死し落葉します。

高温多湿の条件で発生しやすいことから梅雨の時期から秋頃まで確認できます。
気温の高いこの時期に植物の活性が下がったときに出やすい病気です。また、古い葉や茎などにも出やすい病気です。


典型的な炭そ病の発症例

ノビル系デンドロビュームに一般的にみられる病斑を集めてみました。




デンドロビュームの炭そ病の発症例




発病した部位から先は枯れてしまうため、生育期の葉に症状が現れた場合は生育にも大きく影響します。


デンドロビュームの炭そ病の発症例




デンドロビュームの炭そ病の発症例

下の写真は多湿下で発生したためか、やや軟化したように見えるため、発生初期は軟腐病や疫病と非常に間違えやすい。

デンドロビュームの炭そ病の発症例





デンドロビュームの炭そ病の発症例



ここまで病斑がひろがると、他の葉や株への感染を防ぐ意味からも、早めに葉を取り去ったほうが良い。

デンドロビュームの炭そ病の発症例

温室で確認できたのは、ほとんどが古い茎(バックバルブ)についた葉で、活性も下がり葉の役目もほぼ終りに近いものと思われます。





発生を防ぐためにはまずは栽培環境を整えてやることも大事です。密集しておくことを避け、風通しの良い場所に置いてやります。株元に落葉した枯れた葉などは見つけしだい取り除き、次の発生を抑えることも重要です。
一度発生した株には病原菌が潜んでいる可能性があります。翌年も発生しやすいため、健全な株とは隔離することも必要でしょう。


広範囲の発生の場合には、ダイセン、ダイファー、トップジンMなど有効な殺菌剤があります。

2011/08/29

ラブリーバージン‘エンジェル’ (再掲)

Dendrobium Blogを始めて最初に品種紹介をしたのが、ラブリーバージン‘エンジェル’だったのですが、準備不足でブログをスタートしたこともあって、満足な画像も用意できず、品種紹介とは程遠いものになっていました。

そこで、改めて ラブリーバージン‘エンジェル’について紹介します。



Den.Lovely Virgin 'Angel' 
(Den.Fujimusume x Den.Cherry Glow) 1977年 J.Yamamoto RHS登録

ラブリーバージン‘エンジェル’








Den.Lovely Virgin 'Angel' 



完全な1方向咲きのデンドロビュームとして最初にデビューした品種です。







Den.Lovely Virgin 'Angel' 

育種家山本二郎がデンドロビュームの品種改良を目指した当初は、そのほとんどが金持ちの趣味者向けの対象として扱われ、コンテスト入賞の条件となる花型と色彩だけが重要視されていました。

そこで、「高価なランを大量生産して大衆化する。」という目標を掲げていた山本二郎は、花き産業として発展させるには、それ以外に草姿、花保ち、輸送に耐える花梗の丈夫さ、色彩の変化など数多くの改良が必要であると考えたのです。


このころのデンドロビュームの着花は、茎の左右に花梗が交互に出て、振り分け咲きとなるものが通常でした。そのため、出荷に際して、化粧鉢に3~4株くらい寄せ植えすると、花の半数は内側に向いて咲くことになります。それでは、たとえ1鉢に50輪咲いていたとしても、実際に観賞できるのは25輪になってしまいます。

この間題を解決するために数多くの交配を重ね、遂に1方向咲きの品種の作出に成功したのです。最初に発表したこのラブリーバージン‘エンジェル’は、典型的な1方向咲きで、多く人々を驚かせました。欧米諸国の人々の中には、太陽光線の方に向いて咲くのではないかと真顔で言った人もいました。太陽光線には関係ないことをずいぶん説明したといいます。よほど驚異だったと見えて、その後、彼らに Mr.Yamamotoは「東洋のマジシャン」だとニックネームをつけられることにもなりました。

試験栽培中のラブリーバージン

この品種の開発によりデンドロビュームの観賞価値は倍加され、世界的に普及したのです。




初花開花時のラブリーバージン(スライドから)



ラブリーバージン‘エンジェル’に興味のある方はこちらをご覧ください。
 http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000787/






2011/08/27

新しい苗が次々と


毎年、冬から春にかけて花を咲かせるデンドロビュームですが、開花には2年から3年かかります。毎年咲かせるためには、常に来年、再来年の苗の準備も必要です。

農場では寄植え、開花の準備をしつつ、毎日のように植え込み作業や鉢上げ作業が行われ、来年用の苗の準備も進んでいます。






 しばらく売り切れでお待ちいただいていた趣味家向けの苗も販売再開しています。

おまたせ致しました。


 【研究用保存株】 Den.Valadeva 'Sohma'  バラデバ ‘ソーマ’


デンドロビューム原種の苗 Den.nobile var. cooksonianum ノビル クックソニアナム


デンドロビューム原種の苗 Den.loddigesii ロディゲシー
 

デンドロビューム苗 Den. Snow Princess‘Taeko’AM/AOS スノープリンセス‘タエコ’


デンドロビューム苗 Den. Oriental Smile‘Akatombo’HCC/AOS オリエンタルスマイル‘アカトンボ’


デンドロビューム苗 Den.Lucky Princess‘Grande’ ラッキープリンセス‘クランデ’


デンドロビューム苗 Den. Yumera×Pink Doll‘Kasugano’ ユメラ×ピンクドール‘カスガノ’


デンドロビューム苗 Den.Lucky Angel‘Humming’ ラッキーエンジェル‘ハミング’


デンドロビューム苗 Den.Cygnus‘Passion Rouge’ シグナス‘パッションルージュ’


デンドロビューム苗 Den.Brilliant Smile 'Royal' ブリリアントスマイル‘ロイヤル’


 チーク材バスケット(中サイズ) 汚れ有のため処分します 在庫処分25個セット





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 山本デンドロビューム園鉢物shop
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2011/08/26

肥料、効きすぎていませんか?

8月も終わりに近づき、まもなく9月です。

先週からは少し天気も回復し、暑さも戻ってきたようですが、昨年のように残暑も厳しくなく 朝晩は快適になってきています。暑さで生育の鈍っていたデンドロビュームもこれからは順調に生育してくると思います。

山本デンドロビューム園ではバルブの完成した株から順次山上げへと鉢を移動しつつありますが、皆さんの育てているデンドロビュームの中にも既に止め葉が出た株もあるのではないでしょうか?




止め葉が出てバルブが充実し始めると、新芽の展開が著しい春から夏にかけてとは違い、それほど水や肥料を必要としません。8月を過ぎてなお肥料を施している場合は直ちに打ち切ります。


複数の株を栽培している場合などは、デンドロビュームの生育状況はすべて同じではありません。中には既にバルブ(茎)が完成した株もあるでしょう。
早めに肥料を打ち切ったつもりでも、鉢の中に置き肥が残っていたり、他の伸長中の株と同様に肥培管理されている間にいつの間にか窒素過多になりがちです。

早くからバルブの完成がみられる株に窒素分が多く与えられた場合には高芽を出すことがあります。





本来、そこは花が咲くところ。折角、充実したバルブも高芽が出てしまっては台無しです。






肥料と同様に水やりにも注意が必要です。
止め葉が出た株は根の伸張も鈍ってきますので、思ったほど鉢の中が乾かないのです。 
日中の暑さに惑わされて、ついつい真夏と同じ感覚で水やりを続けていると、いつの間にか水やりが過度になり根を腐らせることになります。その結果、やはり高芽の原因へとつながるでしょう。



今年はいつもより早く秋が来そうですね。
そろそろ個々の株の生育状況をよく把握して、管理を分けてやることも重要です。

2011/08/25

Den. anosmum ‘Yamamoto’ アノスマム ‘ヤマモト’

Den. anosmum ‘Yamamoto’  
アノスマム ‘ヤマモト’
 
デンドロビュームの原種 アノスマムです。



Den. anosmum ‘Yamamoto’ 


フィリピン、インドネシア、ラオスなどの東南アジアが原産地です。
スーパーバムと呼ばれることもあります。



Den. anosmum ‘Yamamoto’




この個体は弊社タイの農場で選抜した美しい個体を自家増殖したものですが、花は大型で、リップの目が非常に美しい紫色をした個体です。

芳香性も強く良い香りがします。




Den. anosmum ‘Yamamoto’ 

写真はすべてタイ農場で親株を撮影したものです。

Den. anosmum ‘Yamamoto’ 


Den. anosmum ‘Yamamoto’ 


Den. anosmum ‘Yamamoto’






Den. anosmum ‘Yamamoto’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

2011/08/24

Den. Oriental Magic 'Carmen'
オリエンタルマジック ‘カルメン’

Den. Oriental Magic 'Carmen'

(Den. Spring Sunset x Den. Yuubae) 1995年 J.Yamamoto RHS登録

オリエンタルマジック ‘カルメン’


Den. Oriental Magic 'Carmen'


咲き始めは明るめの黄色。花の中心部は日増しにオレンジ色が濃くなり、周囲は濃紅に。
色彩の変化が大いに楽しめるデンドロビュームです。花弁も光沢があり、花保ちも良い。 




Den. Oriental Magic 'Carmen'




Den. Oriental Magic 'Carmen'





Den. Oriental Magic 'Carmen'


バックバルブに見事に咲いたオリエンタルマジック ‘カルメン’ です。
このまま出品できそうですね。






オリエンタルマジック ‘カルメン’  に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

2011/08/23

季節はもう秋?

先日までの猛暑がウソのように、もう秋?と思わせるような気温で岡山市は昨日、今日と随分涼しく感じられます。
加えて秋雨前線の影響で、3日続けての雨になりました。


長時間の大雨で戸外のデンドロビュームが心配ですね。


戸外で栽培中のデンドロビュームは3日連続で雨に打たれています



みなさんのご自宅のデンドロビュームは大丈夫ですか?


まだ8月下旬でもあり、本格的な秋の到来と言うわけではないと思いますが、天気図には停滞する秋雨前線が確認できます。

激しい雨は葉を傷つけ、病気を発生しやすい



お住まいの地域の天気予報を参考に、今後も雨が降り、葉っぱが濡れた状態が長く続くようなら、デンドロビュームを雨の直接当たらない軒下などに避難させてやるほうが良いでしょう。


長時間、濡れたままではよくありません




植え替え直後の鉢も要注意です。植え込み材料を湿らせすぎると根痛みを起こすかも知れません。


植え替え直後の鉢には特に注意します




これからの季節は急な雨に打たれて、朝方冷え込むような低温多湿の条件が整うといわゆる黒斑病が発生しやすくなります。
健全な葉に、褐色や、茶褐色、黒色の斑点が生じ、次第に拡がって葉全体が黄変し落葉してしまいます。



予防薬としてトップジンM水和剤やダイファー水和剤、ベンレート水和剤がありますが、発病させて落葉させてしまうと開花に大きく影響します。

まずは夜間に葉を濡らさない工夫をすることでより確実に病気の発生を防ぎましょう。










2011/08/22

スノーマジック ‘ユキンコ’

Den.Snow Magic 'Yukinko'



(Den.Sailor Boy x Den.Cassiope) 1995年 J.Yamamoto RHS登録

スノーマジック ‘ユキンコ’

Den.Snow Magic 'Yukinko'



ユキンコの名のとおり、愛らしい、たいへん花付きのよい純白の大輪花。
花弁は緩やかなウェーブでより豪華さを引き立てます。
開花時期はやや遅いが、株立ちも良く、じっくりと作りこみ、複数のバルブが育てば、群がるように咲き、ボリューム感もあって非常に美しい鉢になります。





Den.Snow Magic 'Yukinko'






Den.Snow Magic 'Yukinko'



スノーマジック ‘ユキンコ’ に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/404691/

2011/08/21

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画像等、Dendrobium Blogで紹介しきれなかったものも多数掲載しています。


山上げ栽培(鳥取 扇の山)
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世界らん展日本大賞2011(平成23年2月19日~2月27日)
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Yamamoto Dendrobiums
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