2011/08/13

ハマキムシ(葉巻虫)

デンドロビュームの葉を食害するのはヨトウムシ以外にもいます。


ハマキムシ(葉巻虫)

葉っぱをくるくると葉巻のように巻いて植物の葉を食害することからこの名前がついています。
成虫はハマキガ科の蛾になり、主にチャハマキ、あるいはチャノコカクモンハマキというのが一般的な種類です。ほとんどの果樹や作物に被害を及ぼすためたいへん迷惑な害虫です。





栽培場では8月に入った頃から見かけます。
デンドロビュームの葉は厚みがあり硬いので葉巻状にはなりませんが、上下2枚の葉を併せて糸で綴ってそれを棲家、隠れ家として、葉を食害します。
葉巻状でないため気がつきにくく、そのために気がついた頃には、葉がぼろぼろになるまで食べられていたということもあります。


このように比較的葉の柔らかい部位では葉を半分に折り畳んだ状態で隠れ家にする場合も。




閉じた葉を広げると、ハマキムシが現れます。



ヨトウムシと違って結構動きが素早いので、葉を広げて覗き込む間に体をくねらせて、隙間から飛び出して逃げられたりもします。
中にハマキムシが隠れていると思われる場合は葉を合わせたまま、葉の間に挟んで潰してしまうのが確実な駆除の仕方でしょう。




年に4回、4月から10月の間に発生するそうなので、戸外で栽培する5月から9月頃までは被害に合う可能性は十分にあります。

庭木や草花にもハマキムシの被害は見られます。戸外での栽培では周囲の植物から拡がってくる場合が多いので注意してください。

万一、大発生して困った場合はオルトラン水和剤やスミチオン乳剤がホームセンターや園芸店等で入手しやすくて効果があるでしょう。