2011/04/22

デンドロビュームの種子

研究温室の交配作業を終えて一ヶ月が過ぎました。
交配を終えたデンドロビュームの種子の様子はどうでしょうか。





大きく膨らんだ部分は子房が肥大したものです。
デンドロビュームの種子はこの中に入っています。





交配が成功すると、子房の部位が肥大して、鞘(さや)が形成されます。この鞘(さや)の中に何十万、何百万個ものデンドロビュームの種子が詰まっているのです。




自然界ではこの鞘(さや)が茶褐色になり、完熟すると弾けて風に乗り遠くまで飛んでいきますが、その発芽率は極めて低いと言われています。








デンドロビュームの育種現場では無菌播種により、寒天培地を利用して種を播きますが、鞘(さや)が弾けてしまうまでは生育させません。7~8ヶ月位経った頃、まだ鞘(さや)が緑の状態で播種します。

あと半年ほど成熟させれば播種が可能になります。


播種の実際などは以前の投稿で見ることが出来ます。
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2010/09/blog-post_23.html