2012/06/07

今が満開

ハゴロモ‘スプリングフジ’が研究用棟で満開を迎えていました。

40年前の品種ですから大変古いのです。

Den.Hagoromo‘Spring Fuji’AM/AOS

この頃のデンドロビュームは交配種と言えどもバックバルブに咲くのが当たり前で、バルブが充実して、葉が落葉し、翌年の開花時期が来ないと咲きませんでした。
いくら低温に当てようとも、中途半端な花つきにさえならないほど、それは頑固で咲きにくいものでした。

Den.Hagoromo‘Spring Fuji’AM/AOS

最近の交配種は少々作が悪くても、ある程度の花をつけてくれますが、ハゴロモはそうは行きません。何しろ、研究温室で11月に低温処理を1ヶ月ほど行なっているにもかかわらず、今日まで一輪もボケ咲き、狂い咲きすら無かったのです。
そして今、6月になって見事に満開を迎えています。

これら、バックバルブ咲きの性質を利用して、数十年前まではデンドロビュームを中元の時期に開花させて、ギフトとして出荷していたこともあるのです。
夏にノビル系デンドロなんて今では考えられませんね。

Den.Hagoromo‘Spring Fuji’AM/AOS

しかし、40年たった今見ても、素敵な品種だと思いませんか?
涼し気な花色は夏にピッタリな気がしてきます。