2012/06/27

徒長に注意

 梅雨の季節は酸素を含んだ新鮮な雨がタップリと鉢の隅々まで行き渡り、根は活き活き、バルブ弾けるほどの生育を見せてくれますが、この時期はどうしても光線不足になりがちです。

梅雨の晴れ間といっても真夏の青空と違い、すっきりと晴れ間が除くわけではありません。




下の写真を見てください。
同じ品種にも関わらず全く様子が異なります。

徒長した株(左)  茎のよく充実した株(右)

右の株は順調な生育を見せています。
一方、左の株は茎が細く、葉が大きく垂れ下がり、節間が間延びしています。
何が原因なのでしょうか。


太さだけでなく、節間の長さの違いに注目

茎がヒョロヒョロで頼りない場合や葉っぱが大きく垂れ下がる場合など、色が青々と濃すぎる場合もこれらはすべて徒長の症状です。


窒素過多、光線不足、風通し等、原因はありますが、どれか1つに原因があると言うよりも、それらのバランスが崩れることで栽培環境が悪化、デンドロビュームの生育に悪い結果をもたらしているといえます。これでは良い花は咲きません。



その内の何かが多すぎてもいけません。足りなくても困るのです。光線、水、肥料、風通し等、栽培環境をバランスよく整えることで健全な生育を目指します。


よく充実して太った茎。良い花が期待できる。


良い花を咲かせるためには秋にしっかりに日に当てろと言われますが、重要なのはそれだけではないのです。
良い株づくりは、今の生育期間中に如何にバルブを伸ばし、太らせるかにかかっています。
バルブのよく太った株を秋にしっかりと充実させ成熟させることで、株元までしっかりと良い花を付けることが可能になるのです。

さらに、充実したバルブに仕立てることは大きな花を咲かせ、より長く楽しむことも出来るのです。

わずかな時間も大切に日光に当てるよう管理したいものです。