2011/04/13

灰色かび病

気温も高くなり、デンドロビュームの花は真冬ほどの花保ちはあまり期待が出来ません。
一般家庭でもそろそろ、デンドロビュームの開花も終わリになる頃ではないでしょうか。


デンドロビュームの花後の処理については花が終わったら(2011/01/25)のタイトルで記事を書いていますので参考にしてください。http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2011/01/blog-post_25.html

今日はこの枯れ落ちた花がらが原因で起こる病気について投稿します。

通常、萎れた花、枯れた花は気がつけば、その都度取り除いていただくのが一番良いのです。

しかし、花が終わっても、萎れて落ちた花をそのまま放置した場合には、カビが生えたり、腐敗し、健全な葉に付着して、病気の発生源になることがあります。
この原因となるのが 灰色かび病という病気です。

灰色かび病による被害は開花時に低温多湿状態が続くと、つぼみや花にシミを発生させることもありますが、花後の処理を誤ると、健全な葉や茎にまで被害が及ぶこともありますので注意します。



枯れた花がらを放置しておくと、腐敗して灰色や緑灰色のカビが発生します。
さらに、健全な葉に付着したまま放置しておけば、その被害は葉にも拡がります。



若い新芽、柔らかい部分が被害をうけることが多いのです。



葉に発生した病斑は多湿状態が続き、環境条件が悪ければ、さらに拡がることになります。





開花時にすでに、つぼみや花に灰色カビ病を発生している場合もあるため注意します。
早いうちに取り除くのが良いでしょう。
放っておくと風や灌水により飛散、拡散し新たな病気の発生を引き起こします。



下の写真では病斑の出た葉の中央に灰色や緑灰色のカビの発生が確認出来ます。



 分かりにくいですが、枯れた花がらの表面に胞子が発生しています。飛散すると被害が拡がる場合もあります。





灰色カビ病は低温多湿を好む病気であるため、換気、通風を心がけ、環境を整えるだけでも、随分と病気の発生を抑えることができます。これは農薬散布を考える前に行いたい予防対策です。
また発生源となる発病した花がらは早めに取除くことも大切な作業です。