9月に入っても残暑が厳しいとのこと。
例年であればこの時期、それほど気にかけることではありませんが、まだまだ日中の暑い時間帯のデンドロビュームの水やりには充分に注意をしてください。
何気なく行う水やりも高温時には病気の発生の一因となることがあります。
葉先に溜まった水が高温になると病気の原因に |
真昼の高温時、水滴が新芽の展開しているところや葉の上に溜まれば、短時間でお湯のような高温になって株を傷め、病気を発生させる原因にもなります。
水浸状の病斑が徐々に拡がってきます |
これらは腐敗病の一種で、主に葉と新芽の展開している部分に発生しやすい細菌性の病気です。
葉の先端や縁に発生し、やがて病斑の範囲が拡がって行きます。
デンドロビュームの葉は褐色に腐敗し枯死 |
このように新芽の展開部分に発生した場合、水浸状になった後、褐色になり腐敗します。
通常、この腐敗した葉が落葉する程度で症状は治まりますが、ひどい場合は水浸部分が浸透し腐敗がバルブの先に及ぶこともあります。
風通しを良くして、高温多湿にならぬよう環境に注意することで病気の進行を防ぐことが出来ますが、病状の進行が治まらない場合やさらに広範囲に拡がるようであれば、アグリマイシンやヒトマイシンなどの散布が有効です。
また、周囲の温度や株の温度を下げようと葉水をやる際にも注意が必要です。
日中の高温時、デンドロビュームの葉の表面温度は40度を超えることもあります。
この時、写真のように葉の表面に水滴がついたままの状態が続くと、水滴はやはりお湯のようになり葉の表面を痛めてしまいます。
葉焼けのような症状も |
まるで、葉焼けを起こしたときと同じように葉の表面の細胞は破壊されてしまいます。
日中の気温が30度を超えるような場合のデンドロビュームの水やりは日中を避け、午前中の涼しい時間帯に行ってください。