先日、お客様から花の大きさの説明が分かりにくいので、具体的なサイズを表記して欲しいとのご要望をいただきました。
以前から何度かこのようなご指摘をいただくことがあるのですが、ノビル系デンドロビュームの場合、カトレア等と違い一輪の花サイズを細かく競うものでもないであろうと考えているため、創業以来より、カタログでも在来の品種との比較、また弊社作出種との比較において、小輪系、中輪系、大輪系、極大輪、あるいは巨大輪との記載がほとんであります。
実際に、1960年代の初期の弊社カタログを参考に見てみると、花径のサイズ記載は一切無く、大輪、巨大輪などの記載が通常で、むしろ眼を引くのはリン数についてや一節の花数、花型についての詳細の記載であります。
これは、4倍体の個体の発見により一気に花の大型化が進んだノビル系デンドロビュームに取っては、花の大きさよりも、花色や花つき、花梗の長さ、花型を改良することが急務であり、また改良により、観賞価値が高くなったことが重要なセールスポイントであったことが考えられます。
当然メダル審査や展示会の場においては花径も重要な要素でありますが、デンドロビュームは 特に、集団で開花するために、花の大きさは樹勢や肥培管理の影響が大きく、苗を販売するに当たっては、皆様のお手元で開花したときのサイズにバラつきがあるのではという、懸念もあります。
問い合わせ等で皆様のご自宅のデンドロ写真など拝見する機会がありますが、標準サイズに達していない場合も多く見られます。
良い例がありましたので比較してみました。
Den.Victory Road 'Treasure' です。
ご自宅用開花鉢として販売中の左の花の花径は約8センチ程度ですが、これも本格的に咲く翌年であればさらに大きく咲きます。右の鉢が一年多く作り込んだ株です。
これは、販売中の左の株がまだ植え込みから2年程度の未熟なものであり、品種本来の花のサイズに開花させるだけの勢いがないと言えます。
並べてみると一目瞭然です。
大きさはひと回り程違います。花の形も右のほうが整っていて大変美しい。
このように採寸してサイズを明記することは簡単なのですが。この花のサイズのみを表記して販売することは難しいと思います。
花の大きさの違いは、単純に栽培年数のみによって影響されるだけでなく、肥培管理によって、大きく影響されます。サイズを明記するならば、すべての条件が整ったよい状態での開花であればと注意書きが必要になるでしょう。
下の写真はすべてスイートピンキー‘モモコ’です。
根を痛めたり、光線、水、温度、肥料等、ちょっとした肥培管理の違いでこのように全く別の品種のような花の大きさで咲くことになります。
通常販売させていただいている「1作開花サイズ苗 」の説明でもお客様のもとで1作していただいた後に開花する苗と説明しているのですが、花つきが良いよう、改良してあるため、ほとんどが苗のサイズで 開花することが多いように思います。その時点で開花する花は本来の花径に達しない場合が殆どでしょう。
このあたりの説明が不十分であるとお客様が混乱されると思いますので、より詳しい説明が必要であると思いました。
では、極大輪花、大輪花、中輪花、小輪花とは具体的にどのくらいの大きさを表現しているのでしょうか。
次回は実際にいろいろな品種の花の大きさを比較してみることにします。
以前から何度かこのようなご指摘をいただくことがあるのですが、ノビル系デンドロビュームの場合、カトレア等と違い一輪の花サイズを細かく競うものでもないであろうと考えているため、創業以来より、カタログでも在来の品種との比較、また弊社作出種との比較において、小輪系、中輪系、大輪系、極大輪、あるいは巨大輪との記載がほとんであります。
実際に、1960年代の初期の弊社カタログを参考に見てみると、花径のサイズ記載は一切無く、大輪、巨大輪などの記載が通常で、むしろ眼を引くのはリン数についてや一節の花数、花型についての詳細の記載であります。
これは、4倍体の個体の発見により一気に花の大型化が進んだノビル系デンドロビュームに取っては、花の大きさよりも、花色や花つき、花梗の長さ、花型を改良することが急務であり、また改良により、観賞価値が高くなったことが重要なセールスポイントであったことが考えられます。
当然メダル審査や展示会の場においては花径も重要な要素でありますが、デンドロビュームは 特に、集団で開花するために、花の大きさは樹勢や肥培管理の影響が大きく、苗を販売するに当たっては、皆様のお手元で開花したときのサイズにバラつきがあるのではという、懸念もあります。
問い合わせ等で皆様のご自宅のデンドロ写真など拝見する機会がありますが、標準サイズに達していない場合も多く見られます。
良い例がありましたので比較してみました。
Den.Victory Road 'Treasure'比較 |
Den.Victory Road 'Treasure' です。
ご自宅用開花鉢として販売中の左の花の花径は約8センチ程度ですが、これも本格的に咲く翌年であればさらに大きく咲きます。右の鉢が一年多く作り込んだ株です。
これは、販売中の左の株がまだ植え込みから2年程度の未熟なものであり、品種本来の花のサイズに開花させるだけの勢いがないと言えます。
Den.Victory Road 'Treasure'比較 |
並べてみると一目瞭然です。
Den.Victory Road 'Treasure'比較 |
大きさはひと回り程違います。花の形も右のほうが整っていて大変美しい。
花径11センチを超えるDen.Victory Road 'Treasure' |
このように採寸してサイズを明記することは簡単なのですが。この花のサイズのみを表記して販売することは難しいと思います。
花の大きさの違いは、単純に栽培年数のみによって影響されるだけでなく、肥培管理によって、大きく影響されます。サイズを明記するならば、すべての条件が整ったよい状態での開花であればと注意書きが必要になるでしょう。
下の写真はすべてスイートピンキー‘モモコ’です。
標準サイズで7センチ以上の花を咲かせます(右から2番目あたり) |
根を痛めたり、光線、水、温度、肥料等、ちょっとした肥培管理の違いでこのように全く別の品種のような花の大きさで咲くことになります。
通常販売させていただいている「1作開花サイズ苗 」の説明でもお客様のもとで1作していただいた後に開花する苗と説明しているのですが、花つきが良いよう、改良してあるため、ほとんどが苗のサイズで 開花することが多いように思います。その時点で開花する花は本来の花径に達しない場合が殆どでしょう。
このあたりの説明が不十分であるとお客様が混乱されると思いますので、より詳しい説明が必要であると思いました。
では、極大輪花、大輪花、中輪花、小輪花とは具体的にどのくらいの大きさを表現しているのでしょうか。
次回は実際にいろいろな品種の花の大きさを比較してみることにします。