洋ランの病気の中で最も厄介なのが、ウイルス病です。
それは一旦かかってしまうと治す方法がなく、処分する以外に対処法がないからです。
その症状は主に葉や花に奇形が見られたり、班が入ったりするのですが、この病気の判別は専門家でも難しく、まして専門書の写真と株の様子を見比べても判断がつくものではありません。
ただし、初心者でも用意に見分けがつくのが開花期であり、不安な株があれば開花中に判断するとよいでしょう。ウイルス病に感染した株には奇形花が咲いたり、花弁に班が入るので、一見してそれとわかります。
今回は開花温室でウイルス病に侵された花を見つけたので紹介します。
寄せ植えされたファンシークラウド‘ボーイ’です。
4株寄せ植えの鉢ですが、そのうち1株がウイルス病に感染しています。
こちらは正常な株、ファンシークラウド‘ボーイ’。
こちらはウイルスに感染した株。花の雰囲気が本来のものと違います。
リップの色と模様がおかしい上に、花型も整っていません。
セパルにかさぶた状の病斑が見られます。
こちらもまともに見えますが、ペタルが小さく、萎縮しています。
葉にも明確に縞模様の病斑が見られます。
開花期にこのような株を発見した場合は直ちに処分します。
しかし、頻繁に発生する病気ではありませんし、伝染経路を立つことで感染の確率を低くすることが出来ます。ウイルスの感染経路は主に樹液感染であり、刃物の使用や人間の手、害虫などにより感染します。
そのため、以下のことに注意すればかなりの確立で防ぐことができるのではないでしょうか。
山本デンドロビューム園では年間12万株以上の開花株を咲かせていますが、年間にこのウイルス株を目にするのはわずかに数株程度です。
ウイルス病は恐れるのではなく、普段の株の取り扱い、器具の取り扱いに注意しておけば、それほど心配することのない病気であり、万一発生したときの対処法を忘れないようにしましょう。
それは一旦かかってしまうと治す方法がなく、処分する以外に対処法がないからです。
その症状は主に葉や花に奇形が見られたり、班が入ったりするのですが、この病気の判別は専門家でも難しく、まして専門書の写真と株の様子を見比べても判断がつくものではありません。
ただし、初心者でも用意に見分けがつくのが開花期であり、不安な株があれば開花中に判断するとよいでしょう。ウイルス病に感染した株には奇形花が咲いたり、花弁に班が入るので、一見してそれとわかります。
今回は開花温室でウイルス病に侵された花を見つけたので紹介します。
寄せ植えされたファンシークラウド‘ボーイ’です。
4株寄せ植えの鉢ですが、そのうち1株がウイルス病に感染しています。
こちらは正常な株、ファンシークラウド‘ボーイ’。
こちらはウイルスに感染した株。花の雰囲気が本来のものと違います。
リップの色と模様がおかしい上に、花型も整っていません。
セパルにかさぶた状の病斑が見られます。
こちらもまともに見えますが、ペタルが小さく、萎縮しています。
葉にも明確に縞模様の病斑が見られます。
開花期にこのような株を発見した場合は直ちに処分します。
しかし、頻繁に発生する病気ではありませんし、伝染経路を立つことで感染の確率を低くすることが出来ます。ウイルスの感染経路は主に樹液感染であり、刃物の使用や人間の手、害虫などにより感染します。
そのため、以下のことに注意すればかなりの確立で防ぐことができるのではないでしょうか。
- 感染した株や疑わしい株は処分または隔離して栽培する。
- 株分け等の作業中は手を石鹸でよく洗うこと。
- ハサミ、ナイフなどの刃物を複数の株に使い回ししない。使用する場合はバーナーでしっかり熱処理するか第三リン酸ソーダ(ビストロン)の5%液に5分ほど浸してから使用する。
- 鉢底から流れ出る水にウイルスが含まれている可能性があるため、鉢皿に溜まった水の再利用や灌水時の水跳ねに注意する。
- 鉢の再利用や植え込み材料の再利用をしない。
- ウイルスを媒介する害虫を発生させない。アブラムシ、ダニ、アザミウマなど、葉や花から吸汁する害虫により伝搬されることが多いため。
山本デンドロビューム園では年間12万株以上の開花株を咲かせていますが、年間にこのウイルス株を目にするのはわずかに数株程度です。
ウイルス病は恐れるのではなく、普段の株の取り扱い、器具の取り扱いに注意しておけば、それほど心配することのない病気であり、万一発生したときの対処法を忘れないようにしましょう。